“お盆”と“お彼岸” どちらもその言葉を聞くと思い浮かぶのは、スイカやそうめん、おはぎにぼたもち、すすきに蚊取り線香…おばあちゃんの笑顔などなど…
漠然と日本の古き良き時代の田舎が思い浮かびます^^
でもお盆とお彼岸の違いをパッ!と答えられる人はあまりいません。
お盆とお彼岸の違いって一体何なのでしょうか?
今回はそんな意外に知らない日本のお盆についてご紹介します。
お盆にお供えするもの
お盆は地域によって違いはありますが、一般的に7月13日〜16日ごろ、もしくは8月13日〜16日ごろ行われるご先祖供養の風習です。
ナスやキュウリに割りばしやつまようじを刺して、ご先祖様の乗る馬や牛に見立て作って飾り、道しるべの迎え火を焚いてご先祖様をお迎えします。
ちなみに画像はそれを見立てて作られたろうそくです。こういうのって、なんだか面白いですよね♪
そしてこの時、地域差もありますが、仏壇には以下のようなものが供えられます。
【お盆にのった精進料理や季節の果物】
精進料理と聞くと何となく体に良さそうだけど、味気なくておいしくなさそうな…。そんなイメージですが、簡単に言えば仏教の教えにのっとって、肉や魚を使わない野菜中心の料理のことです。
【そうめん】
暑い季節に行われる行事ですので、冷たいそうめんは嬉しいですね。
個人的には冷たく冷えたそうめんに、ナスやしそ、細切りニンジンの天ぷら!お盆のごちそうです。
おいしいだけでなく細く長くのびることから、健康長寿を願う縁起物としてお供えします。
【お団子】
一般的には白玉だんごをお供えするようですが、わが家ではいつも決まって近所のお和菓子屋のみたらし団子!ご先祖様にとっても懐かしい味だと思います。
【落雁】
落雁とは花や葉、フルーツの形をした砂糖菓子です。
色とりどりでキレイだし、日持ちもすることから、日本では古くからお供えされ、現在でも普段から仏壇にお供えしているご家庭もあります。
実は私はこの落雁、小さいころから大の苦手でした。 形はかわいいし、色もキレイだから、さぞやおいしいものだろうと手を出すと…後悔しきり。
でも!以前お茶会で頂いた和三盆糖の落雁だけは別格でした 笑 お値段も張りますが、落雁食べるなら和三盆に限ります。
お彼岸にお供えするもの
お天気の話題でよく耳にする“暑さ、寒さも彼岸まで”と言う言葉がありますが、その言葉通り、お彼岸は春と秋の2回あります。
春は3月で春分の日の前後3日間、秋は9月の秋分の日の前後3日間をさしてお彼岸と呼びます。
季節の変わり目もちょうどこの頃に当たることが多いため“暑さ、寒さも~”の言葉が出来上がったのですね。
お盆もお彼岸もご先祖供養の風習であるという点では同じですが、お盆は自宅にご先祖様を迎えるのに対し、お彼岸はお墓参りに行ってご供養するという違いがあります。
そんなお彼岸に仏壇にお供えするものをまとめてみました。
【季節の果物】
それぞれ、旬の果物をお供えします。
【ぼたもち・おはぎ】
言わずと知れたお彼岸の定番!
ぼたもちもおはぎも同じものですが、春はぼたんの花になぞらえてぼたもち、秋は萩になぞらえておはぎと呼ばれています。
ふっくら炊き上がったもち米を丸め、甘くてほんのり塩味の効いたあんこをたっぷりコーティングするとできあがり!あんこのつぶつぶの残ったところの食感がたまらなくおいしいです♫
お彼岸に食べるだけではもったいない⁉︎ でも、もち米をわざわざ用意するのは大変!
そんな時は、おうちで手軽に簡単! パックご飯ぼたもちがオススメです!
おいしい作り方はこちらをご覧ください↓
先祖を思う日本の心
お盆とお彼岸の違いについてご紹介してきましたが、共通するのは“ご先祖様を敬う心”と“自分自身の現状を振り返る”ことなのだと思います。
1年、12ヶ月の中で、お墓参りが2回と、仏壇に手を合わせに帰るべきお盆が1回。
少なくとも3回は自分の先祖を思いやり、感謝し、そしてこれからの幸せを願うと同時に、目を閉じ、手を合わせる。
静かで穏やかな時間を持つことで、慌ただしく過ごしている日常を振り返り、反省し、明日への活力につなげていく。
不思議と“よく頑張っているね、いつでもそばについているよ”と、ご先祖様からポンッと背中を押してもらえるような、そんなメッセージが聞こえてくるような気がします。
忙しさに負けてしまいがちですが、お盆やお彼岸には、そんな時間を持ちたいと思います。