葛飾北斎

浮世絵技術を現代に継承する職人集団に迫る!!!

日本国内をはじめ海外に人気がある浮世絵。

日本の伝統文化の一つ浮世絵技術を現代でも継承されている職人集団がいます。

それがアダチ版画研究所です。

今回は、アダチ伝統木版画技術保存財団及びアダチ版画研究所に注目して、現代の浮世絵としてどのように生きてるのかを探ります。

また、浮世絵の基礎知識も学びます!!

浮世絵の基礎知識

浮世絵購入先

絵草紙屋(本屋)です。

浮世絵は江戸のあらゆる流行を描いた最も身近な印刷物です。

現代でいうと「雑誌」のようなモノです。

年齢層

若者からお年寄りまで幅広く購入されていました。

当時の浮世絵の価格は蕎麦1杯分で、誰もが気軽に買えるものでした。

地方の人には最高の江戸土産でした。

流行の着物を着た美人画や歌舞伎俳優を描いた役者絵は、現在のファッション誌などに当たると思います。

制作者

浮世絵師です。浮世絵師の多くは職業画家として、人々の要望に応じ、人気の人物・話題の場所などを描きました。その絵を職人たちが版画にします。

制作方法

浮世絵は、職人が作る木版画です。
①彫師(ほりし)が山桜の板に図柄を彫って版木(はんぎ)を作ります。
②摺師(すりし)が版木を使い、和紙に一枚一枚、色を摺り重ねて完成します。

海外からの評価

ゴッホやモネら印象派の画家たちに大きな影響を与え、国内以上に海外で評価されています。

幕末以降に海外に渡った浮世絵は、大胆な構図と鮮やかな色彩で西洋の人々を魅了しました。

日本から輸入した梱包材に使用されていた浮世絵が人気となり当時の日本では考えられないほどの高値で取引されました。印象派の画家たちに影響を与え、空前のジャポニズムブームによって、多くの浮世絵が日本から海外へ流出した程です。

海外には浮世絵のような技術がないため、人気だったかもしれませんね^^

浮世絵技術を守るスぺシャリスト

職人アダチ版画研究所とは…

アダチ版画研究所では、現在彫師(ほりし)と摺師(すりし)計6名が同じ仕事場で制作活動を行っています。

通常、彫師や摺師はそれぞれ独立して自宅などで作業をしており、彫師と摺師が同じ屋根の下で一緒に仕事をする工房スタイルは、日本で唯一です。

江戸時代の浮世絵制作と同じで、版元が彫師と摺師に指示を与え、またその三者が同じ仕事場で協力して仕事をすることにより、クオリティの高い作品を生み出してきました。

公式HP ⇨ https://www.adachi-hanga.com

公益財団法人 アダチ伝統木版画技術保存財団とは…

伝統木版画の制作技術に関する研究など奨励と保存、技術者の育成に努め、その結果を広く一般に普及することで、日本の美術文化に貢献することを目的として平成6年に設立された文部科学相認可、文化庁文化財保護所管の財団です。

下記が事業内容です。

【木版画制作監修】

・浮世絵版画
母体であるアダチ版画研究所が制作する復刻版浮世絵版画の監修をしています。

葛飾北斎や歌川広重の名作をはじめ、初期浮世絵から幕末浮世絵まで約1200点にのぼります。

・現代木版画
財団設立当初、特別顧問の東山魁夷氏や加山又造氏はじめとする日本画の巨匠をはじめ、近年では、世界で活躍する日本人アーティスト・草間彌生などに浮世絵の絵師になってもらって、版下を依頼し、そこからオリジナル木版画を作るという試みです。

現代アーティストの浮世絵は、ほしいと思いましたが、価格が高額で断念した筆者です。(泣)

伝統木版技術を担う職人や後継者が少なく危機的状況となっています。日本独特の印刷文化を次代に残していくため後継者育成に力を入れています。

私も世界に誇れる技術が廃れてしまうのは、危機感を感じます。

・高度技術者研修制度
伝統木版技術を継承し、将来職人として活躍する人材を育成するために毎年1~2名の研修生の採用を行っています。

・インターンシップ研修
伝統木版技術および職人としての仕事についてより深く知るために応募希望者に限定したインターンシップ型ワークショップを毎年夏に実施しています。

【啓蒙活動 ・技術実演会】

年6回定期実演会を常設展示場にて開催しています。

実演会では、プロの摺師(すりし)による浮世絵の摺りの全工程が見学できます。また、専門のスタッフが解説をします。

筆者も浮世絵が好きなので、一度ナマで浮世絵の制作過程をみてみたいです。

・木版画教室
木版画教室では、職人が彫りと摺りの技術について直接指導します。毎年10月~11月頃に、「自作の年賀状をつくる」というテーマで開催しています。

【貸出・情報提供 ・画像貸出】

監修しているアダチ版複刻浮世絵版画をはじめ、浮世絵の制作工程や道具などの画像を貸出しています。雑誌・テレビなど様々な用途での使用ができます。

・制作道具等の貸出
浮世絵の制作を紹介するための資料(制作工程・版木・道具など)を貸出しています。主に、国内外の美術館で開催される浮世絵展において、利用されています。

浮世絵の未来

NARUTO浮世絵が日本だけではなく、海外にも人気があるのに職人さんが危機的にいないのは、残念に思います。

外国人観光客が増加した傾向か浮世絵に関するグッズ・お土産が増えているように思います。

筆者は歌川広重の「東海道中五十三次」や葛飾北斎「北斎漫画」などが好きで、はがきや図録をコレクションとして持っています。

博物館等でも浮世絵の展示は開催されています、実際にまじかでみるととても細かいところまでリアルに表現されており、うっとりします。

実物の浮世絵を見たら、あなたも浮世絵のとりこになるでしょう。

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