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江戸時代の服装ってどうだったの? お洒落の為の工夫や防寒事情について

現代のファッションって実に多様ですよね。

毎年季節ごとに流行は変わりますし、個性的なアレンジも実に様々。

そんな中で、着物はなんだか画一的に見えたりしませんか。

定番コーデからなるべくハズれないように着る事が多いですよね。

花嫁さんや成人式なんかは盛り盛りですが(笑)

日本人皆が着物を着ていた江戸時代って、服装はどんなもんだったんでしょうね?

時代劇なんか見ると地味なのばっかりだったりしますが・・・

町人文化の華ひらいた江戸時代、この記事ではその服装事情についてまとめてみました☆

江戸時代のファッション事情

Edo period clothing江戸時代といえばみんな着物ですよね。

一口に着物といってもいろいろあります。江戸時代には士農工商の身分制度がありましたから、身分によって着る着物も違いがありました。

武家の人はきちんとした服装をしなければいけませんでした。

家族ももちろんで、だらしない恰好は「武士の名折れ」となってしまいます。

対し、町人は普段着の着物に女性は前掛けがデフォルトだったそうです。

男性は実に自由に、着流しから暑ければ褌姿になるまで様々でした。

新品の着物を誂えることは裕福な家の人しかできなかったようで、庶民には古着が一般的でした。

「一張羅(いっちょうら)」という言葉を聞いたことがあると思います。

これは、たった一枚の上質な着物、もしくは一枚しかなくて替えのない着物の事を言います。

江戸時代の庶民は後者が多かったそうです。

晴れ着を着る必要ができた場合などは貸し衣装などを利用したそうです。

華やかな着物をふんだんに楽しめたのはごく一部で、ほとんどの人は質素な服装が普通だったようです。

「粋(いき)」が大切

Edo period stylish「粋でいなせ」なんて言葉を聞いた事がありませんか?

江戸時代はその服装からライフスタイルまで「粋」が良いとされました。

「粋」とは、その振る舞いや服装が垢抜けていてカッコいいという意味です。

江戸時代って、幕府が度々派手な服装を禁止したりしたんです。

着物に使える色も茶色や鼠色、藍色などに限定されたりしました。

派手な柄物なんかも禁止されましたから、みんな地味ぃ〜な色の、地味ぃ〜な着物を着るしかなくなったり・・・。と思ったら、庶民は強かったわけです。

同じ地味色でも濃淡を使い分けてみたり、派手な柄が禁止されたから一見地味で実は手の込んだ模様(江戸小紋など)を編み出したり、規制の範囲で様々楽しもうとしました。

一見地味でありながら、よく見るととってもお洒落!なのが「粋」だったんですね!

着物が地味な分、さりげなく身に着ける小物は凝った意匠が好まれたりもしました☆

江戸時代の寒さ対策

Edo period Ice Age江戸時代って実は地球規模で「小氷期」といわれるプチ氷河期だったんです。

現代よりもかなり寒かったみたいですよ。

江戸(東京)でももっさり雪が積もって川が凍るほどだったようです(´゚Д゚`)

そんな寒い中、今より断然寒い住居しかなかった当時の人々はどんな風に防寒していたのでしょうか⁉︎

冬の防寒部屋着で定番だったのが「褞袍(どてら)」です。

着物より一回り大きな羽織もので、全体にもこもこと綿が入っています。

現代でも田舎のおじいちゃんとか着てますよね。

他にも色々と綿を入れた着物が防寒に使われました。ちゃんちゃんことかもそうですね!

褞袍は基本部屋着ですので、外出には「袷羽織(あわせばおり)」という裏地をつけた羽織を着用しました。

しかし、浮世絵なんか見ると、冬の雪の中でも裸足で薄着な人ばかり描かれているんですよね。「ほんとかいな? 大丈夫なのかな?」と思ったりしますが・・・江戸時代はホントに冬でも素足で薄着が多かったようですよ( ゚д゚)

薄着が粋という風潮があったために、江戸では冬でも薄着で過ごしたという説があります。

シモヤケとかならなかったんですかね・・・!?

お洒落のためには我慢というのは、いつの時代も同じなのかもしれません。

ちなみに…江戸時代では年に4回も衣替えをしていたそうです。

現代のようにタンスの中身を入れ替えるだけってわけにはいきません。

春には袷(あわせ)(裏地つきの着物)、夏には単(ひとえ)、秋にまた袷、冬は綿入れ。

季節に応じて、なんと着物を仕立て直していたんです!

仕立て屋さんに出すなんてセレブな事はもちろんしません。

一家のお母さんが家族全員の分を季節ごとにちくちくと直していたんです・・・!

武家や裕福なお家では針子を雇っていたそうですけどね。

現代にも通じる江戸時代のお洒落

Edo period clothing type江戸時代のお洒落は「シンプルな中のさりげないこだわり」って感じですよね。

これ、現代でも私の好きなスタイルだったりします。

江戸時代のお洒落のマストアイテムに「手拭い」があります。

手や顔を拭うのはもちろん、頭に被ったり防寒に首に巻いたり実に万能!

この手拭いのチョイスも江戸時代の人々の粋の見せ所だったみたいですよ。

近年また見直されているようで、日本手拭いのコーナーを大きくとっている店舗なんかもよく見るようになりました。

色んな色柄のおしゃれ手拭いがいっぱいありますので、お買い物の際には是非見てみて下さい(oゝД・)b

そんな小さな所から江戸のお洒落に触れてみると楽しいかもしれませんよ♫

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