温泉の歴史には欠かせない!? 温泉につかる動物の元祖は〇〇だった!?

温泉に浸かる動物って可愛いですよね。私はあの人間臭い感じがとても好きです。

ところで、温泉につかる動物といえば何を想像しますか? おそらく、猿とかカピバラ辺りですかね。

ですが、実は日本の温泉の歴史を見ると、そのどちらよりも多く登場する動物がいるんです!

そんな、温泉の歴史に最多出演する動物をご紹介していきたいと思います。

これを知ると、温泉の歴史を知るのが楽しくなりますよ!

開湯伝説に登場する多くの動物達

日本の温泉の中で歴史ある温泉というものには、大体、開湯伝説なるものがあります。これがその温泉の歴史を知る上で、1つの手がかりになるんです。

もちろん、伝説ですから純然たる事実ではありません。ただ、その伝説が記された文献の書かれた時期や、文献に記された発見したとされる時期などは、ある程度参考になります。

ちなみに、こんな伝説が語られる背景ですが、温泉が神聖視されていたり、その効能に説得力を持たせるためだったりするそうです。

そんなわけで、開湯伝説には、様々な偉人、聖人、神様が出てきます。

さらに、白い動物なんかも出てきます。これ、別にアルビノとかそういう訳ではありません。神様の使いなど、神秘性を持たせるために白の動物というのはよく使われたんです。

それでどんな動物が出てくるかというと、猿はもちろん、鹿や狼なんかもいます。

そして、そんな中で私が知る限り最も登場する動物が、実は!?サギなんです!

もはや温泉鳥?サギが出てくる開湯伝説

早速、サギが出てくる開湯伝説をご紹介しましょう。

おそらく、その中で最も有名な温泉、道後温泉の例です。

その伝説によると、足に怪我を負った、一羽の白鷺が毎日、岩の間から湧き出てきていた泉に、やって来て浸かっていたそうです。すると、ある日傷が完全に治ったようで、すっかり元気になって飛び立ったとか。

そして、それを見た人々が試しにつかったところ、疲れがとれたり病が治ったりしたことから、それが温泉として広まったという伝説です。

なので、例えば、道後温泉の中心である道後温泉本館には、振鷺閣(しんろかく)といって象徴的な部分があるのですが、そこに飾られる鳥はサギなんです。

そして、この怪我を負ったサギというのが典型的な伝説になります。他にも、例えば、山中温泉下呂温泉などにサギの伝説があります。

なので、逆に「サギ 温泉」などと検索すると、歴史ある温泉に巡り合うことも出来ますよ。

ちなみに、動物がつかれる温泉というのは、つまり自噴しているということなんです。動物たちは自分で穴掘って温泉を掘り当てたりしませんからね。

というわけで、自噴している、割と早い時期に見つけられた温泉にのみ、この手の開湯伝説は残っているという訳なんです。

そもそも、なんでサギ?

猿とかカピバラに、もし「なんで、温泉に入るの?」と聞いたら「温泉って、暖かくて気持ち良いから!」と答えるかもしれません。私には彼らがそう感じているようにしか見えません。

それに対し、サギに聞いたら、彼らは「そこに水があるから」と答えるのではないでしょうか。なぜなら、彼らは水鳥なんですから、聞く方が野暮ってもんでしょう。

つまり、猿やカピバラなんかは学習して温泉に入るのに対し、サギは習性だから入るのです。なので、サギの方が、たまたま温泉に入る可能性が高くなるのでしょう。

ちなみに、サギが怪我をしたから、温泉につかるということは無いとされています。

さらにサギは、水辺でじっと佇んでいたりします。おそらく、この格好を見た、昔の人は、そこが温泉だった場合、つかっているんだと考えたのかもしれません。

実際、コウノトリやツルなどの二本足ですっと立っている鳥にも、この手の伝説はあるのですが、水に浮かんでいるような水鳥の伝説を私は知りません。

そんなわけで、昔の人は親しみも込めて、普段、身近にいるサギなどの動物を伝説に登場させていたのでしょう。そう考えると温泉は、人と自然をつなぐ社交場であったといえるかもしれません。

温泉のもう一つの楽しみ方

・歴史ある温泉には開湯伝説があり、そこには動物が登場することがある。
・登場する動物の中で多いのがサギ。理由はサギの習性と容姿にあった!

今回このようなことをご紹介しましたが、日本には更に多くの温泉にまつわる話があります。

もし、今度、温泉に行かれたら、そういうお話を探すのも良いかもしれません。

意外な動物がその温泉につかったかもしれませんよ?

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