今でも進化を遂げ続けている玩具に「人生ゲーム」があります。
自分のコマを決めて、ルーレットを回し、出た目の数だけマス目に沿ってコマを進めるゲームです。
時々、人生の節目のマスに当たり、お金を儲けたり、社長になったりと変化を楽しみます。
これと同じ要素を持った日本の遊びが「すごろく」です。
筆者が子どもの頃は自分で紙に書いて作ったこともあります。
今回はそんな懐かしい昭和の玩具、すごろくの世界をご紹介しましょう!
すごろくの歴史
すごろくは漢字で双六と書きます。
日本書紀には689年に「禁断双六」と書かれています。
その頃既に「すごろく」という遊びがあったことが分かりますね。
禁止されたのは、すごろくに賭博性があったからなんです。
現存する日本最古のすごろくは、中国から伝わった物で、現在は正倉院北倉に保管されています。
江戸時代から昭和時代まで子どもの間で遊ばれましたが、近代に入り各種ゲームに座を奪われました。
すごろくの種類
すごろくには、盤すごろくと、絵すごろくがあります。
盤すごろくは白と黒の石をコマにして、盤上で敵の陣地に攻め入る遊びで、バックギャモンと似ています。
一方、絵すごろくは、絵の上にコマを置き、サイコロを振って出た目の数だけマス目を進める遊びです。
仏法すごろくや、出世すごろく、妖怪すごろくなど、様々な種類があります。
中でも有名なのは道中すごろくで、旅をテーマにした物が流行しました。
江戸時代には特に東海道をモチーフにした絵すごろくが流行りました。
出世すごろくが現代の人生ゲームに一番近い玩具ですね♪
すごろくが知育に効果的な理由
まず、サイコロを使うことで「数」の概念が身に付きます。
そして、複数人で遊ぶことで協調性が身に付きます。
どうしたら人より早くゴールできるか、効率の良い方法はあるかなど、考える力が付きます。
描かれている絵によって、物を覚えたり、美的感覚が身に付きます。
幼児や小さいお子さまと遊ぶなら、動物や乗り物、英単語が描かれた絵すごろくを使うのも良いですね。
小中学生と遊ぶなら、日本地図や人生すごろくのような学習要素がある物もおすすめです。
家族や親せき、お友達など複数人で、手と頭を使って遊んだ記憶は良い思い出にもなります。
オリジナルのルールでドキドキ!?
すごろくをより楽しくするなら、オリジナルのルールを作ってみましょう!
例えば、最後にゴールした人は罰ゲームをする、お菓子をご馳走するなどです。
お金は賭博になるので避けましょう^^;
何もないマス目にもオリジナルルールを設けて、モノマネや一発芸を披露してもらうのも楽しいですよ☆
また、絵すごろくなら自分で紙に描いて作ることも可能です。
自分の家の周辺をモチーフに絵を描いて、誰が一番早く帰宅できるか競ってみるのも一興です。
脳は大人になっても発達する
骨や細胞と違い、筋肉や脳は大人になっても鍛えることができると医学的な報告があります。
指や頭を使い、日常とは違う刺激を与えることで脳が活性化します。
年齢問わず楽しめる遊びなので、おじいちゃんやおばあちゃんと一緒に遊ぶのも良いですね。
サイコロを2つ使って、足し算や引き算を盛り込めば、計算力も身に付き、脳への刺激になります。
道中すごろくで遊んだ後は
旅の道行きをモチーフにした道中すごろくは、江戸から目的地までの道が描かれています。
昔は徒歩で旅をしたため、要所ごどに関所や宿場がありました。
その関所や宿場は、今も現存している所が多くあります。
道中すごろくで遊んで、日本の歴史に興味を持ったら実際にその場所を訪れてみましょう。
関東なら日本橋や品川宿など、東海道沿いなら箱根や小田原も良いですね。
江戸時代の庶民は旅が禁止されていた時期がありましたが、お伊勢参りだけは許されていました。
道中すごろくに沿って旅をして、伊勢を目指すのも楽しそうですね♪
家族や仲間で楽しく遊ぼう!
人生ゲームも楽しいけれど、たまにはサイコロを使って、絵すごろくで遊んでみてください♪
サイコロも自分で作ることができます。
六角形の鉛筆の平たい部分に、それぞれ1~6の数字を描いてもサイコロになります。
画用紙で正方形をつくって、数字を描いても作れます。
工夫して、大人数で遊んで楽しい時間を過ごしてくださいね☆