江戸時代の食事事情!現代とかなり違っていて意外と興味深いんです!

江戸時代ってずいぶん昔な気がしますが、実はほんの150年前まで江戸時代だったんですよ〜!

…って、充分昔ですかね?すみません(;’∀’) 笑

150年前に長い鎖国をといて開国し、明治維新で侍の時代が終わり文化風習も随分変わりました。

ではそれ以前の「江戸時代」ってどんなだったんでしょう?

町人文化の花開いた天下泰平の世の中で、庶民はどんな食生活を送っていたのか?

江戸時代の食事事情についてまとめてみました☆

一日何食食べてたの?

Edo rice現代の私達はだいたい一日三食食べますよね。

国によっては五食とか食べる所もあるそうですが。

江戸時代中期までは、一日二食が普通だったそうです。

何せ夜は暗くなったら寝るしかないですから、夕飯はいらなかったんですね。

朝の一仕事を終えてから朝食をとり、仕事の合間に遅い昼食を食べ、暗くなったら寝る。

それが庶民の普通の生活だったようです。

そして、1657年に江戸時代最悪の災害「明暦の大火」が江戸を襲いました。

多くの家屋が焼け、江戸城まで消失した大災害でした。

その復興の為に各地から大工、左官屋などの職人が江戸に集まってきて、それによって江戸の食事情が変わったといわれています。

職人たちは一日中働きづめになり、しかも肉体労働ですのでとても二食では足りません。

そうして職人たちが三食とるようになって、その習慣が徐々に広まったといわれています。

また、江戸中期になると流通が発達してろうそくや菜種油が広く普及しました。

明かりが普及したことで人々の活動時間が長くなり、三食食べる必要ができたことも理由のひとつです。

どんな食事だったの?

Edo meal「一汁一菜」って聞いたことがあると思います。ご飯の他に汁物が一品とお野菜のおかずが一品。

それが一般家庭の普通の食事でした。ほんとにそれだけです。

たまに魚なども食べられましたが、月に数度のご馳走だったそうです。

そんなんで栄養足りるの?と心配になるところですが、実はお米の消費量が尋常じゃありませんでした。

よく言われているのは「一日五合」です。一家で五合じゃないですよ。一人五合です!栄養のほとんどをお米で摂取していたんですね・・・。

江戸など都会では米の流通がしっかりしており、よほどの貧乏人でない限りお米を食べる事ができました。

しかし、農民などはそうもいきませんでした。

収穫したお米は年貢として納めてしまうので、お米だけを食べることなどできなかったんです。

少しのお米に雑穀や大根、芋がら、野菜を入れて炊いた「かて飯」というものが食事の中心でした。

とにかく質素な食生活で、それでよく肉体労働していたもんですよね。

江戸時代の外食事情

Edible period dining out江戸って地方から仕事を求めて出てきた男性がとても多かったんです。

100万人都市の江戸で、女性は3割ほどしかいなかったといいます。生涯独身という人も随分多かったそうですよ。そうなると独身男性にむけて外食産業が発展するのも道理ですよね。

上述した災害復興の職人向けにも屋台や飯屋がたくさん増えました。

一日三食食べるようになった事と、安定した政情で庶民が経済的に豊かになったおかげで、さらに外食産業が花開いてゆきます。

醤油の普及により、寿司、蕎麦などがよく食べられるようになりました。

実は江戸時代まで醤油ってなかったんですよ!

この頃、寿司や蕎麦、天ぷらなんかは屋台のファストフードだったんです!

江戸の食事で病気に⁉︎

Edo period sickness「江戸わずらい」といわれる病気がありました。

江戸に暮らしていると罹る病気で、こじらせると死に至る恐ろしいものでした。

「なぜ江戸で?」と思いますよね。その原因は実は江戸の食生活にあったのです。

その病気の正体は「脚気(かっけ)」でした。脚気はビタミンB1が足りないと罹る病気です。

従来はお米を食べる際には玄米を食べていました。玄米って栄養豊富なんですよ!胚芽部分にビタミンB1が含まれており、毎日大量の玄米や雑穀を食べる事で栄養バランスをとっていたのです。

やがて精米技術が発達し、江戸では庶民まで白米を食べるようになりました。

たっぷりの白米とほんの少しのおかずです。これでは栄養がたりません。

参勤交代で江戸に出てくる大名や武士たちも、江戸にいる間に体調を崩し故郷に帰ると治る人が続出しました。実は徳川幕府の歴代将軍の中でも、脚気で亡くなった将軍が3名もいるんですよ。

1911年にビタミンB1が発見され、脚気の原因が明らかになり脚気患者は減少しますが(なんと発見者は日本人なんです!)、なんとこの飽食の現代に脚気患者がじわりと増えているそうです。

ジャンクフードやスナック菓子、無理なダイエットが原因だそうです。

今、世界から注目される「和食」

Japanese food「和食」がユネスコの無形文化遺産に登録されました。

寿司を筆頭に世界中で結構人気なんですよ!和食はヘルシーですしおいしいですもんね(゚▽゚)

しかし、現在食べられている「和食」って、実は昔の庶民には「ご馳走」なんですよね。

庶民はもっとずっと質素な食生活でした。

そう思うと鮭の切り身や鯵の開きがなんだかご馳走に見えて・・・きませんか⁉︎(´゚∀゚`;)

今やお家にいながら世界中のグルメが味わえますもんね。

栄養過多な食事に舌鼓をうちつつ、先人の食卓に思いをはせてみましょう☆

人気ブログランキング

おすすめ記事

  1. “お盆”と“お彼岸” どちらもその言葉を聞くと思い浮かぶのは、スイカやそうめん、おはぎにぼたもち、す…
  2. 伝統工芸を結婚祝いに贈ろう!
    伝統工芸は丁寧に作られたものが多いので、結婚祝いにはピッタリです!また、長く使ってもらえる物を選…
  3. Amulet
    大切に持っていたお守りですが、願いが叶ったり、また新たな年を迎えて新しいお守りをいただくと、今までの…
  4. Japanese dance
    日本の伝統文化と言うと茶道や華道が思い浮かびますが、日本舞踊もその1つです。でも、お茶やお花と違…
  5. 新宿末広亭
    今、密かな人気の「落語」。NHKの朝ドラ「わろてんか」の影響もあるでしょう。寄席は地味なよう…
  6. 伝統工芸というと、どのようなイメージを持たれるでしょうか?古臭い、衰退中、あまり景気のいい話は出…
  7. 蚊取り線香とダニ
    寝ているときに、なぜか耳元にプゥ~ンと寄ってくる蚊。知らない内に血を吸って、置き土産のように痒み…
  8. なぜお彼岸に墓参り?
    日本では、春分の日と秋分の日は祝日です。そして、お彼岸のお中日でもあり、お墓参りに行く期間でもあ…
  9. Hakone Ekiden
    外は寒いし大抵の場所は混んでいるので、なかなか家から出たくない!そんな私ですので、テレビで箱根駅…
  10. 囃子方
    「能って、よくわかんないけど『ヨーッ、ポンッ』みたいな感じのやつでしょ?」「そうそう、そんな感じ…




PAGE TOP