お正月といえば、門松!日本で古来より受け継がれてきたお正月飾りの一つです。日本人なら一度は目にしたことがあると思います。
でも、あの門松って、どう見ても竹のほうが真ん中で大きい!
それなら門竹?? どっちが主役? 疑問に思ったことはありませんか?
他にも飾りの意味や飾り方などなど…不思議がいっぱい!そこで色々と調べてみました!
今回は、門松の由来と合わせて、飾りの意味や飾る時期から処分方法までをお伝えします☆
この記事を読み、意味や由来を知ると、今までと違った門松の見方、楽しみ方ができるようになります。
また、年末の慌ただしい時期にも慌てなくて済みますよ♪ ぜひ、お正月準備の参考になさってください^^
門松の意味って?
門松とは、読んで字のごとく、新年に家の門の前などに立てられる松や竹の正月飾りのことをいいます。
地域のよっては「松飾り」「立て松」とも呼びます。
年の初めに山から降りてきた「歳神様」を家に招き入れるための依り代(神様が宿る場所)・目印という意味があり、神様が素通りしないように「こちらにお立ち寄りください」との意味で飾ります。
正月飾りの中でも一番大きく重要なものだともいわれています。
門松の始まり
門松は平安時代後期の文献に初めて登場しており、当時は松だけを玄関に飾っていました。
新年に松を飾る習慣は、宮廷儀礼である「小松引き」が由来とされています。
小松引きとは、その年の初めの子(ね)の日に外出して、小さな松の木を引き抜いてくる貴族たちの遊びから始まり、色枯れしない松は長寿の象徴として愛好されました。この貴族たちの行事が鎌倉時代にかけて庶民にも広がったのです。
室町時代になってから竹も一緒に飾られるようになりました。
元々は松だけを飾っていて、本体はあくまで松なんです。だから、門竹ではなく、門松なんですね〜 笑
現代でも関西地方の旧家では、根がついたままの小松を、白い和紙と赤金の水引で飾り、玄関の両側に飾る習慣が残っています。
門松飾りの意味
【松】
一年中葉を落とさない常緑樹で生命力が強いことから、長寿や健康を象徴します。また、松は「祀る(まつる)」「神様を待つ」に通ずることから、飾られるようになりました。ご祝儀の飾りにも使われ、神聖なものとされています。
【竹】
まっすぐ早く成長することから、生命力の強さと繁栄を表しています。また、節があることから、幸せな人生の節目を迎えられるようにという願いが込められています。
【梅】
梅の花は一年で最初に咲く花です。実を宿すことから古くから縁起の良いものとされています。
【南天(なんてん)〈千両、万両〉】
縁起の良いとされる赤い実をつけることから、お正月やお祝いによく使われます。南天は「難転」「成天」の意味に通じるといわれます。千両、万両は子孫繁栄の象徴とされています。
【葉牡丹(はぼたん)】
幾重にも葉が重なっている様子から「吉事を重ねる」という意味があります。
【熊笹(くまざさ)】
十日戎で笹が配られように、商売繁盛など繁栄と生命力を表します。
東西門松の違い
地域によって微妙な差はたくさんあります。
とくに関西と関東では大きく違いがありますので、ざっくりと解説していきますね^^
■関東■
竹を節の部分で寸胴切りにし、松の他に杉の葉をこんもりとあしらっているのが特徴的。また、袴部分をワラなどで編んだ莚(ムシロ)で覆っています。飾り気はさほどありませんがドッシリとした風格があります。
■関西■
南天や葉牡丹、熊笹などをあしらい、全体的に華やかで豪華な印象です。関西では、竹の先端を斜めに切るそぎ切りにします。また、門松下部の袴と呼ばれる部分を竹で覆っています。
「そぎ」は徳川家康が始めたもので、徳川家康が生涯唯一敗北とした「三方ヶ原の戦い」のあと、対戦相手の武田信玄に対して、「次は斬るぞ!」という念を込めたのが始まりという説があります。
また、その切り口が笑った口に見えることから「笑う門には福来る」という縁起を担いでいるという説もあります。こちらのほうが関西らしいですね^^
関西以西では「そぎ」が圧倒的に多いです。
門松の飾り方
◇いつから飾る?
門松などのお正月飾りを飾っておく期間のことを‘松の内’と言います。松の内の始まり、つまりお正月飾りを飾り始めるのは12月13日です。この日から正月の準備を始めるわけですが、現在ではクリスマスがありますので、13日から門松を飾っているお宅はほぼ見かけませんが、13日以降なら、いつでも飾って良いです。
・年末に飾る場合
12月28日か、30日に飾ると良いです。特に28日は末広がりで縁起が良いとされています。
逆に避けた方が良いのが29日と31日。29日は「二重苦」や「苦待つ」、31日は「一夜飾り」と言い神様を粗末にしているとされ、縁起が良くないとされています。
◇いつまで飾る?
飾り始めには、関西、関東では差がありませんが、飾り終わりには差があります。
〇関西 1月15日まで
〇関東 1月 7日まで と、差があります。
江戸時代の頃までは、関西・関東ともに1月15日までが松の内、1月20日が鏡開きだったそうなのですが、徳川家康が4月20日に亡くなったことから、「20日」を避けるようになり、関東では現在の1月11日が鏡開き、その前の7日が松の内の終わりとなりました。
関西はそこまで家康の影響がなかったのか、今でも1月15日が定着しています。
◇どうやって処分すればいいの?
門松などのお正月飾りは、片付けの後、一般的には地域や神社の左義長(どんと焼き)で焼いてもらうことが多いです。
どんど焼きの様子の動画がありました。地域の方々で受け継がれている伝統ですね。
自宅で処分する場合は一般ゴミとしても処分できますが、その場合は、分解してお塩でお浄めをしてから、他の生活ゴミとは別の袋にいれて出してくださいね^^
そして、処分するときは感謝の気持ちを込めて処分してください。
このようなしきたりなどについて、お正月の準備や行事の意味などをわかりやすく書かれた本をご紹介しておきます☆ 知ってるようで知らなかったしきたりなどが学べて大変参考になりますよ!
知って納得!門松の不思議!
竹のほうが主役に見える門松でしたが、これで納得しました!
それにしても、門松に徳川家康の影響があったとは、ちょっと驚きです! まさに古くから受け継がれている日本の伝統文化なのですね☆ 今後もぜひ受け継がれていってほしいものです^^
門松の意味を知った上で、きちんと準備をして歳神様をお迎えしてください。
また、飾り方や処分の仕方については、地域によって違いはあるかと思いますのでお確かめくださいね^^;
これで年末は慌てなくて済みます。 きっと、神様も褒めてくれるハズ!笑