草木も眠る、丑三つ時(うしみつどき)。
丑三つ時は、幽霊が出る時間、怪異がおこる時間といわれます。
怖くてトイレにもいけない時間ですね。
なぜ、丑三つ時という言葉は怖いイメージがあるのでしょうか。
今回は初夏の怪談として、丑三つ時にまつわる話をご紹介します☆
丑三つ時の意味
丑三つ時は現代の時間では「午前2時から2時30分」の30分間にあたります。
真夜中、深夜という意味で使われることもあります。
現代でも、幽霊や鬼、怪異などに出会う、不吉な時間といわれていますよ(怖)
丑三つ時の由来
牛ではなく、丑という漢字を使うのは、昔の時刻が由来だからです。
24時間で時刻を表す前は、ね、うし、とら・・・いわゆる十二支が使われていました。
現代の23時~1時を「子(ね)の刻」といい、これを基準にします。
2時間刻みで、うし、とら、う・・・と進みます。
さらに、2時間を4つ(30分ずつ)に割って、3番目にあたる丑の刻が、丑三つ時になります。
2時間=120分(30分×4)です。
ん~。ややこしい!!
丑三つ時は鬼が出る?
丑三つ時は、陰陽道(おんみょうどう)では陰(いん)の時間を表し、妖気が強くなります。
さらに方角にあてはめると、丑寅(うしとら)の方角にあたり、鬼門(鬼がくる方角)になるんです!
丑寅?方角?
と思われた方のために、図でご紹介しますね♪
鬼門は風水にも登場しますし、盛り塩をしたりと縁起を担ぐ方角でもあります。
海外の丑三つ時
海外には「トワイライトゾーン」という言葉があります。
時間帯は、黄昏時(たそがれどき)、夕暮れ、夕方くらいの時間です。
丑三つ時というよりは、逢魔が時(おうまがとき)に近いイメージです。
逢魔が時については次章でご紹介しますね☆
ほかにも、ウィッチーズアワー、デビルスアワーといった言葉も。
日本が鬼や妖怪をイメージするのに対し、海外は魔女や悪魔といった感じですね。
丑三つ時に似た意味の言葉
逢魔が時(おうまがとき)
逢魔が時は、日が沈む夕暮れの時刻で、亡くなられた人や人ならぬものに逢う時間をいいます。
大禍時(おおまがとき)、暮れ六つとも呼ばれます。
大禍時は、大きな災禍に逢いやすい時刻という意味です。
暮れ六つは、酉の刻ともいいます。
丑の刻の反対が酉の刻といった具合です。
丑の刻参り(うしのこくまいり)
白装束を着て、頭にロウソクをつけ、ワラ人形に五寸釘をカーン、カーン。
丑の刻参りは、昔から言い伝えられる呪いの儀式です。
丑の刻に、人に見られないよう注意しながら、神社の御神木にワラ人形を五寸釘で打ち付けます。
これを7日間続けると、呪いが成就するといわれています。
筆者が京都を訪れた際、神社に丑の刻参り用のご神木が祀られていたのを見て仰天しました。
人を呪わば穴二つ、呪い返しという言葉もありますので、くれぐれもお気をつけください☆
丑三つ時にしてはいけないこと
丑三つ時は、一般的には就寝している時間です。
だからこそ、この世のものではないモノが現れるのですが・・・。
とはいえ、肝試しや都市伝説巡りなど、真夜中に出歩く人もいますね。
丑の刻には、以下のようなことはしないほうがよいといわれています。
・盛り塩・・・家の中にいる霊を家に閉じ込めてしまうから
・合わせ鏡・・・2枚の鏡を向かい合わせにすること。霊界に通じるといわれる
現代では「ひとりかくれんぼ」や「異世界エレベーター」なども有名です。
口裂け女と丑の刻
都市伝説としても有名になった「口裂け女」。
筆者の子ども時代も、口裂け女の話で盛り上がりました。
大きなマスクをした女性で、マスクをはずすと口が耳まで避けている・・・。
そして、「私、きれい~?」と言いながら追っかけてくるんです!
子ども時代は本気で怖がっていました。
なんと、警察が学校に訪ねてきたこともあります。
ただ、地域によっては、口裂け女の話は「恋物語」として伝わっているんですよ~。
口裂け女の正体?
昔々、仲が悪い村と村との間で、恋をした男女がいました。
村人に見つからない丑の刻に、山をひとつ越えて好きな人に会いに行く女性。
真夜中の山中は真っ暗で、山賊や獣が出る時刻でもあります。
山賊から身をまもるため、女性は丑の刻参りの姿で会いに行きました。
たいまつの灯りでぼわぁ~っと浮かび上がる白装束を見たら、幽霊と見間違えるというわけです。
その際、口が裂けて見えるように人参をくわえた姿を見て、口裂け女が出た!と伝わったというお話。
めでたし、めでたし?
丑三つ時の恐怖
現代では、本当に怖いのは人間だよと言われることがあります。
例えば、部屋に帰ったらベッドの下に人がいたとか、ぬいぐるみに監視カメラが仕込まれていたとか。
昼間は明るいので周囲を確認できますが、暗いと恐怖心が増しますね。
特に水回りは幽霊が出やすい場所といわれます。
一番怖いのは「お風呂」でしょうか。
ドッキリ番組でも、お風呂で髪を洗っているときに、そ~っつとお化けの姿で登場してますね♪
ホラーやサスペンス映画にも、お風呂や水のシーンが登場します☆
有名なところでは「シャイニング」や「仄暗い水の底から」など。
超有名な「リング」の貞子も井戸から登場するシーンがありますね。
怖いけど見てみたい方は、DVDがありますのでぜひチャレンジしてみてください。
日本のホラーって怖いですね・・・。
明るすぎる現代の丑三つ時
現代では地方や田舎にも、コンビニや街灯などの灯りがあります。
都会はネオンや車のライトなどの光があるので、もっと明るいですね。
各家庭の窓の明かりや、信号機など、そこかしこに灯りがあります。
でも一歩路地を入れば、ちょっと薄暗く、気味が悪いことも。
そんな場所こそ、丑三つ時はご注意を☆
人なのか、人でないのか、判断はあなたしだいです・・・(怖)