元号が平成の世となってから既に30年。
次の元号は何になるのか気になりますね。
そして元号はどのように決まるのかも気になりませんか?
そこで今回は、元号とその決め方についてご紹介したいと思います!
元号の始まりと和歴
日本で初めて使われた元号は「大化」です。
歴史で習う、大化の改新(大化2年)の大化です。
聖徳太子(厩戸皇子)の時代ですね。
大化を皮切りに、231個の年号が使われ続け、現在の平成まで続いています。
和歴?元号?年号?
年号やら元号やら、発音も似ていてよく分からない!とお嘆きのあなた。
安心してください^^
年号も元号も同じものです。
ただ、年号と元号の考え方は、専門家の間でも意見が分かれています。
元号は「平成」などのように、漢字2文字で表す部分で、年号は「30年」といった数字を表すという意見と、年号=元号という意見です。
では「和歴」は何でしょう。
和歴は邦歴とも言い、日本独自の紀年法(年を数えたり記録する方法)です。
はぃ?
結論から言うと、和歴=元号+年号です。
平成30年のような形を和歴と言います。
結局、和歴も年号も元号も同じですね(笑)。
時代と西暦で更にややこしい
海外では主に「西暦」が使われています。
西暦とは、イエスキリストが誕生した時を起点とした暦です。
キリスト誕生以前は紀元前と言いますね。
日本では和歴を使用していたことや、鎖国をしていたこともあり、西暦が使われるようになったのは明治に入ってからです。
【日本の歴史に登場する時代】
そして暦をさらにややこしくするのが「時代」です。
歴史の授業で登場する○○時代というものです。
日本で初めて元号が使われたのは大化ですが、時代は「飛鳥時代」です。
西暦で言うと645年~650年の頃。
元号に和歴に西暦に時代って、ややこしいですね。
元号が新しくなるタイミングと法律
元号が新しくなるのは、天皇陛下が交代する時です。
平成の天皇陛下は、生前退位なされることが決定していますので元号が変わります。
元号を決めるには定められた法律(元号法)に則り、決定します。
それが「元号は王位継承があった場合に限り改める(一世一元の制)」というものです。
一世一元とは、1人の天皇に1つの元号という意味で、在位中は、元号が変わる事がないということです。
【元号法以前】
元号法が定められる前は、天皇陛下の代変わりだけではなく、元号が変わることが度々ありました。
吉事や地震、雨、疫病などの災害、内戦の際にも、改元することで、世の中の流れを良くしたいという思いからも改元したのです。
そのため、1年や3年という短い期間で、改元されていることもありました。
今の暦は何だっけ?と混乱しそうですねf^^;
月と太陽で曖昧になる?
さらにお話をややこしくしましょう(笑)。
先ほど、大化元年は、西暦では645年~650年の頃とご説明しました。
何故、西暦○○年と、ピタッと決まらないのか、不思議ではありませんか?
例えば、平成30年=西暦2018年のように。
これは昔の日本が「太陰暦」という仕組みを利用していたからなんです。
【太陰暦と太陽暦】
太陰暦とは、月の満ち欠けによって、一か月を定める仕組みの暦のことを言います。
「月(moon)」が元になっているわけです。
現在、世界的に使われているのは「太陽暦」です。
太陽暦とは、地球が太陽の周りを回る周期を基準にした暦を言います。
基準が「太陽(sun)」なのです。
月の満ち欠けと、太陽が地球を一周するのとでは、日数にズレが生じます。
なので、太陰暦を使用していた頃の元号は、西暦にすると「だいたいこの頃」とアバウトに…。
今は太陽暦の一つである「グレゴリオ暦」が、世界で最も多く使われています。
日本も「グレゴリオ暦」を使用しているので、元号も西暦と合わせられるわけです。
元号のルール
元号を決める際は、元号選定手続に沿って進められます。
まずは、漢字2文字であること。
それ以上の元号なんて聞いたことないと言う人もいらっしゃるでしょう。
実は2文字以上の元号が少なからずあったのです!
最後に2文字以上の元号が使われたのは「神護景雲」です。
画数多いわっ!ってなりますね。
それ以降は、現在まで漢字2文字で統一されています。
そして、書きやすく、読みやすいこと。
昔は「朱鳥」「昌泰」「斉衡」など読みにくい元号もありました。
そして、一番に掲げられているのがこれ。
「国民の理想としてふさわしいような、良い意味を持つもの」です。
例えば、昭和という元号の意味は、百姓昭明、協和万邦という意味があります。
平成には、地平天成、六府三事允治、万世永頼、時乃功という意味が込められています。
良い元号に祈りを込めて
近年は酷暑や、豪雨、地震、台風などの災害が、日本各地で多く起こっています。
新しい元号にも、より良い日本になり、国民が泰平に暮らせるよう祈りを込めて定められるでしょう。
全ての民が安心して暮らせる願いは、いつの時代も同じですね^^