日本では、新しい年の初めに、多くの人が初詣に行きます。
初詣では、日頃の感謝や、健康、平和、それぞれの想いや希望を祈願します。
これは日本特有の文化で、宗教の違いも関係してきます。
日本でも、神社に参る人、お寺に参る人、神社仏閣をはしごする人など、様々ですね^^
でも、神社とお寺、どちらに参るのが良いんだろう、2つ以上参拝してもいいの?など、疑問も湧きます。
そこで、今回は神社とお寺の違いや、初詣参りについてご紹介したいと思います☆
宗教の違い
世界的に信者が多い宗教は、仏教、キリスト教、イスラム教で、三大宗教と言います。
宗教に興味無いという人も、ザックリと読んでくだされば違いが分かりますよ♪
【キリスト教】
キリスト教はイエス・キリストを主として祀る、一神教(神は一人だけ)という宗教です。
クリスマス(12月25日)は、キリストの誕生を祝うお祭りです。
キリストのお母さんはマリアさんです。
信者は教会にお参りに行きます。
キリスト教徒は聖書を経典とします。
【イスラム教】
イスラム教は、アラーの神を唯一神とした、一神教です。
ムハンマドという予言者が祖です。
信者はムスリムと呼ばれます。
ムスリムはコーランを経典とします。
【仏教】
日本で一番馴染みがあるのが「仏教」でしょう。
お釈迦様(ブッダ)が悟りを開き、その教えが全世界に伝わりました。
日本では空海や親鸞、日蓮など、多くの開祖により宗派が分かれています。
仏教徒は「お寺」に詣りに行きます。
各宗派の経本(お経が書かれた本)を経典とします。
宗派によってお寺も分かれていますが、キリスト教やイスラム教と違い、他教のお寺や教会などに行ってもお咎めはありません。
ただ、仏教の中にも唯一仏がある宗派もあり、その場合は他の宗教を参拝するのはご法度です。
では神社は?
日本は元々「神の国」です。
仏教やキリスト教などが伝来するまで、日本は土着の神を信仰してきました。
八百万(やおよろず)の神や、七福神などといった言葉を聞いたことがある人も多いでしょう。
日本神話には日本の祖となる神の話が書かれています。
伊勢神宮に祀られてる神様は「天照大神(アマテラス)」です。
出雲大社に祀られている「大国主命(オオクニヌシノミコト」の先祖で、太陽の神様です。
神社には古くからの日本の神様が祀られているのです。
無宗教者が多い日本
日本では比較的宗教が自由なので、イベントも多く行われます。
クリスマスやイースター、ハロウィンなどは、元はキリスト教徒のお祭りです。
日本は不思議な国で、クリスマスにはキリストのお誕生日を祝い、お正月には神社やお寺を参ります。
パワースポットや縁結びに良いと聞くと、神社でもお寺でも参拝します。
筆者が一番不思議に思うのは、自分が参拝する神社やお寺に「どの神様や仏様が祀られているか」を知らない人が多いことです。
あなたはご自分が初詣に行く際の、神社やお寺に誰が祀られているかご存じですか?
神社とお寺どちらが良いの?
先述したように、自分が何かの宗教に属している場合は、参拝する神社やお寺が決まっているのではないかと思います。
逆に、自分は無宗教(神や仏は信じない人という意味の)だという人に、初詣は必要でしょうか?
そう。信じる神や仏があるから、感謝や願掛けをするために神社やお寺に参拝するんです。
初詣は、年の一番初めのお参りです。
自分が信じる神様や仏様が祀られている場所に行くのが一番です。
私は家の近くの神社に行くという人は、自分の住んでいる地域を守って下さっている神様(氏神様)が祀られている神社に行く人が多いと思います。
まずは神社とお寺では、信仰対象が違うことを念頭に置きましょう。
神社とお寺の違い
神社とお寺は何が違うのでしょうか。
違いを大まかに挙げてみます。
神社
・信仰対象が神である
・鳥居がある
・神主や巫女が居る
・鏡や刀、剣、勾玉などが祀られている
・しめ縄と鈴があるお寺
・信仰対象が仏である
・仏像が祀られている
・住職やお坊さんが居る
・宗派がある
・檀家やお墓がある
・鐘がある
こうしてみると、似ているようで違いがありますね。
筆者は学校の先生みたいだなと思います。
同じ「先生」でも、教科ごとに先生が違いますよね。
社会科でも、地理と歴史に分かれていたりします。
「宗教」も、神様や仏様の違いで、神社とお寺に分かれるんですね^^
有名なあの場所は?
縁結びで有名な出雲大社や、おかげ横丁で有名な伊勢神宮は「神社」です。
修学旅行などで行く京都の清水寺は「お寺」です。
金閣寺もお寺ですが、正式名称は「鹿苑寺」です。
◯大社、神宮、神社の違い
同じ神社でも呼び方が違うのは何故か?
これには明確な違いがあります。
まず「神宮」ですが、これは皇室の祖先神が祀られている神社で、伊勢神宮や明治神宮、熱田神宮など皇室の方々が参られる神社です。
「大社」は、格式の高い神社に付けられる社号です。
規模が小さいものが、神社や○○社と呼ばれます。
また、清水寺はお寺ですが、その敷地内には縁結びで有名な「地主神社」があります。
神仏習合という歴史
日本では、かつて神と仏を同じ場所に祀るという、驚くような時代がありました。
明治維新後に、政府が「神仏判然令(神仏分離)」を出すまで、長く続いた歴史です。
簡単にイメージするなら、大根やこんにゃくなどの具材が入ったおでんの中に、ウィンナーや牛スジなどの変わり種が入るような感じです笑
神社が良いか、お寺が良いかではなく、自分がどの「神や仏の教え」を信じるかによって、初詣の場所を決めると良いでしょう。
まずは、自分の家の氏神様が誰なのかを調べてみるところから始めてみてはいかがでしょうか^^