『おーい、座布団1枚』で知られる、笑点の人気コーナー大喜利。
毎度、司会者がお題を出し、噺家が答える定番のスタイルです。
お題も答えも簡単そうに楽しくやっているように見えますが、実際にやってみると意外と難しいんです。
今回はそんな大喜利とお題について解説しちゃいましょう!
そもそも大喜利とは?
大喜利というのは、講談、落語、寄席、漫才などの演芸の余興として考えられたものです。
今は、テレビやメディアなどで独自に発展し、大喜利だけで、観客を招いて大きなイベントとしても行われています。余興というより、メインになっているのが今の大喜利なんですね。
昔は寄席に出演する人、大トリを飾る人がいない場合に、それに代わるサービスとして大喜利が行われていました。
寄席の複数の出演者が再び登場し、観客からお題をもらって、出演者がお互いに競いあって、観客を楽しませた訳です。
今の大喜利を知られるようになったのは、笑点の初代司会者、立川談志師匠によって確立されてからです。
大喜利という漢字
歌舞伎の世界では、幕ごとの最後の場面を切(きり)と呼びます。
笑いの大喜利は、歌舞伎の大切(おおぎり)にちなんだ名ですが、こちらの喜利は、観客も喜び演出者も利を得るという当て字なんです。
落語は縁起の良い言葉が大好き。
例えば「スリ」という言葉は、お金を擦られる、興行を擦るなどを連想させ、縁起が悪いので使いません。
スルメの事はアタリメと言いますし、すりこぎは、あたり棒と呼び名が変わるんです。
だから「切り」ではなく「喜利」と洒落てるんですな^^
大喜利のお題の種類
大喜利って、笑点で見るあのスタイルでしょ?
いえ、実は他にもスタイルがあるんです。
【謎かけ】
これが一番有名かもしれません。
「○○とかけて××と解く。その心は?」ってやつです。
芸人のねずっちさんが謎かけを得意としていましたね。「整いました!」って。
【川柳】
意外かもしれませんが、川柳も大喜利の一つです。
五、七、五の音で作られる詩ですが、サラリーマン川柳などが有名ですね☆
風刺や駄洒落を愉しむ、日本の遊びです。
ちなみに「お〜いお茶」に印刷されるのは俳句ですよ^^
この他にも短歌や無理問答(「○○なのに××とはこれいかに」という一休さんでやっている形式)、都々逸なども大喜利に含まれます。
都々逸は、例えばこんな感じです。
「禿げ頭 抱いて寝てみりゃ可愛いものよ どこが尻やら頭やら」
大喜利のお題の作り方
さて、大喜利のお題ですが、何でもいい訳ではありません。
回答者が答えに困るようなお題では、大喜利がスムーズに進行しません。
また、回答者が慣れている人なのか、素人なのかも考慮する必要があります。
ボケやすい(笑いを取りやすい)、回答しやすいお題を出すのが楽しむコツです。
◯マニアックなお題を出さない
マニアの集まりで行う大喜利なら良いですが、元ネタが分からないと、せっかく面白く答えても伝わらないということになりかねません。
出来るだけ、大勢の人が理解できるお題を出しましょう。
◯セリフの回答を求めるお題
誰々がこう言いました。何と言った?
このようなお題は、答えの範囲が広がり回答者が答えやすくなります。
(例)林修先生が言わなそうなセリフを答えてください。
(答えの例)「あ!プリキュア録画してくるの忘れた!」
◯場面やありえない事を考えさせる
シチュエーションや誰もが思いこんでいる事に対して、意表を突くような答えを求めるお題も面白いです。
(例)誰にも言えないアンパンマンの秘密を答えてください。
(答えの例)「実は中身が白あん」。「賞味期限が切れている」など。
◯写真やイラストを使う
これは笑点でもたまにやっていますね。
写真やイラストを使った大喜利は、実はネット上でも楽しまれています。
吹き出しを作って、その中に合うセリフをいれてもらう形式です。
(例)黒船のペリーのイラストを見せて、ペリーが何と言ったか答えてください。
(答えの例)「この船、黒じゃないよ。茶色だよ!」
日本は言葉遊びが上手
日本人は識字率が高いと海外の人から驚かれる程、日本人は言葉の扱いが上手です。
江戸の人は文字が読めない町人も居ましたが、「判じ絵」と呼ばれる、イラストを使ったなぞなぞのようなもので遊んでいました。
お題を作る側も答える側も、頭を捻って是非楽しんでみてくださいね☆
あ、ちなみに上の画像の判じ絵は、歯とネコが逆さにひっくり返っているのでコネとなり、答えは「はこね」となります。分かりましたか?笑