一年の延期のうえ開催された2020年東京オリンピック。
選手たちの雄姿にとても感動しました。
逆境の中でも頑張っている様子を見せてくれた選手たちをとてもリスペクトしています。
筆者が数あるスポーツの中で最も感動したのは卓球です。
混合ダブルスでの初めての金メダルには、水谷選手と伊藤選手の今までの努力と仲の良さがにじみ出ていてスポーツっていいなと思わせてくれました。
そこで今回は、そんな魅力のある卓球の歴史をルールの変更点と一緒にさかのぼってみたいと思います。
卓球の歴史
卓球の起源として有力な説は、インドのゴッシマテニスであると言われています。
ゴッシマテニスとは、木製テーブルをネットで区切り、ボールをラケットで打ち合う遊びです。
これだけ聞くと卓球と全く同じですが、使用するボールに違いがあります。
ゴッシマテニスはセルロイド製のボールを使用していましたが、卓球はプラスチック製です。
普及した要因は、1880年にイギリスに伝わってから、貴族たちが雨の日でも室内でできる遊びとして楽しんだからです。
卓球の起源は中国だと思い込んでいたので、まさかインドやイギリスが関わってたなんて驚きです!
【スポーツとして確立】
卓球が国際スポーツとして確立したのは、1926年の国際卓球連盟の発足がきっかけです。
ドイツ、ハンガリー、イギリス、スウェーデンの4か国により立ち上げられました。
まだまだこの時には中国の名前は出てこないんですね。
そして同年、初めての世界選手権大会が開催され、1988年のソウルオリンピックで初めてオリンピック種目になりました。
現在の国際卓球連盟加盟協会数は220であり、あまりにも規模が巨大化してしまったため、縮小の目標が建てられているようです。
【日本の卓球の歴史】
日本に卓球が伝わったのは1902年と言われています。和暦でいうと明治時代にあたります。
イギリスへ留学に行っていた坪井玄道によって日本に持ち帰られました。
イギリスに卓球が伝わったのが1880年ごろと言われていますから、約20年遅れで日本に輸入されたのです。
そして、この坪井玄道は東京高等師範学校の教授であったので、学生に卓球を伝えたことがきっかけで全国に卓球が広まりました。
結果、卓球の手軽さもあり老若男女に愛されたスポーツとなり、1923年には初めての全国大会が開催されるほどになったのです。
こうして改めて日本のスポーツの歴史を振り返ると、他のスポーツについても興味が湧いてきますよね。
下記では日本のサッカーの歴史について解説しておりますので、良ければ合わせてご覧ください。サッサーにも一般には知られていない意外な歴史があるんですよ。
卓球のルール
卓球というスポーツは、ルールを知らない人からすると簡単に思えますよね。
相手のコートに玉を返すというシンプルなルールが気軽でとても楽しめます。
私自身、温泉施設にあった卓球台で友達とラリーを続けるだけでとても楽しかったのを覚えています。
実際、下記の様な調節可能なネットとテーブルがあれば、いつでもどこでも誰とでも手軽に楽しめます♪
しかし、スポーツともなると、もっと細かなルールや既存ルールに落ち着くまでの紆余曲折があります。
そこで、卓球のルールがこれまでどのように変更されてきたのか、その経緯について紹介します。
【サーブ】
1987年にサーブのトスは16cm以上あげるように改正されました。
この要因には、日本の宮崎義仁選手が関わってきます。
宮崎義仁選手のバックハンドのアップダウンサービスがあまりにも強力で大量に得点したのです。
そのため、サーブトスを10cmから16cm以上にするようにルールが変更されました。
強すぎる人がいるとルールを変えてしまうというのは、他のスポーツでもよくあることのようです。
2002年には、サーブ時にボールを相手に見せるというルールが作られました。
ボールを打つ瞬間、体や腕で隠すことが当たり前でしたが、これが禁止となりました。もちろん隠すそぶりもあってはいけません。
このルールが制定された理由は「レシーバーもわからないし、観客もわからない」からだそうです。
卓球をメディア受けする面白いスポーツにしたいとの思惑から、観客の気持ちにたったルール。
やはり観客があってこそプロスポーツとして成り立つので大事な論点ですね。
【ラケット・ラバー】
ラケットやラバーについてもルールが制定されています。
しかし、道具には技術革新という面も関係してくるので、大まかなものだけ紹介します。
1983年にラケットの面には必ず赤と黒を使用することがルールとなりました。
表面には黒、裏面には赤です。
ちなみに私は黒が裏面だとばかり思っていました。
このルールになったのも、ラバーの色について特にルールが制定されていなかった点を突いた作戦を取られてしまったからなんです。
同年に行われた世界選手権にて両面黒色で別の性質をもったラバーを張った選手が現れたのです。
簡単にいうと回転が容易なラバーとそうじゃないラバーなので、選手は普段から色でどのようなボールが来るかを判断していたのです。
そのため、他の選手は混乱し、なんとそのラケットを使用していた無名の選手が優勝してしまうという事態に!賢い選手だとは思いますが、対戦相手の「卑怯なやつめ!」という声が聞こえてきそうですね。笑
卓球を応援しよう!
こうして卓球の歴史やルールについて調べてみると、意外にも中国が全てに関わっている訳ではないという事に驚きました。
卓球と言えば中国!というくらい、中国勢が強いということは筆者でも知っていましたので…。
しかし、2021年に開催された2020東京オリンピックでは、日本選手が中国を打ち破るシーンもありました。
そんな勢いのある日本卓球界を今後も応援して盛り上げていきましょう!