二本松の菊人形と日本の菊の歴史

二本松の菊人形と日本の菊の歴史を学ぶ 実は日本に菊はなかった?!

日本の秋を代表する花のひとつに「」があります。

大輪のみごとな菊から可憐な野菊まで、ひとえに菊といっても種類はさまざま。

そんな菊を使って、毎年立派な人形を作る行事があることをご存じでしょうか?

今回は菊人形と、菊人形で有名な「二本松の菊人形の歴史」についてご紹介いたします。

日本の菊の歴史

日本の菊の歴史まず、日本には観賞用としての菊は存在しなかったことからご紹介します。

タンポポのような野菊はありましたが、飛鳥、奈良時代の万葉集には「菊」を詠んだ句は登場しません。

現在のような菊が登場したのは、平安時代頃といわれています。

後鳥羽上皇が菊の意匠を好んだことから、以降皇室の家紋は「菊紋」となりました。

春の桜と秋の菊

春の桜 秋の菊日本の春を代表する花は「桜」。

秋を代表する花は「菊」で、共に硬貨に用いられています。

さて、菊が描かれている日本の硬貨は何か、思い出せますか?

・・・。

・・・。

答えは、50円玉です(ちなみに桜は100円玉)。

100円玉は稲や鳳凰などの模様があったのに対し、50円玉は菊一筋。

穴のない50円玉の時代も、菊の模様だったんですよ☆

日本の育菊の歴史

日本の育菊の歴史菊が盛んに育成されるようになったのは、江戸時代頃からです。

時代は元禄期(17世紀末)頃で、時の将軍は徳川綱吉。

「お犬様」(生類憐みの令)で有名な綱吉様です。

その後は新種の開発や「菊合わせ」と呼ばれる、新菊の品評会が行われました。

やがて、江戸を始め、伊勢や京都、熊本などで育菊が盛んになります。

菊人形の登場

菊人形の登場育菊が盛んになると、菊花壇のほかに「菊人形」が作られるようになりました。

中でも有名なのが「団子坂の菊人形」で、人気役者や花鳥の衣装を菊で作り、展示していました。

明治9年(1876)からは入場料を徴収する本格的な興行を開始しました。

二本松の菊人形の歴史

二本松の菊人形の歴史

出典:二本松観光連盟

現代の日本で、最も有名な菊人形のひとつが福島県の「二本松の菊人形」です。

藩政時代(江戸時代)から菊の愛好家が多く、昭和時代には街のあちこちに菊人形が飾られていました。

現在は、菊の祭典として菊人形が展示されています。

二本松の菊人形

昭和30年からは、福島県立霞ヶ城公園(国指定史跡「二本松城跡」)で展示され続けています。

毎年10月から11月下旬に開催される、日本最大級の菊の祭りです。

人形だけでなく、入口から建物にいたるまで、菊尽くし!

まさに百花繚乱です。

二本松の菊花展と菊人形の展示についてはこちらをご参照くださいね。

 → 二本松市観光連盟

その他の有名な菊人形展

その他の有名な菊人形展菊の愛好家は全国におり、秋になると菊の展示が各地で開催されます。

中でも菊人形展で有名なイベントをいくつかご紹介します。

・たけふ菊人形(福井県越前市)

・ひらかた大菊人形(大阪府枚方市)

・南陽の菊まつり(山形県南陽市)

・岐阜公園 菊人形・菊花展(岐阜県岐阜市)

筆者は岐阜公園の菊人形・菊花展を見た経験があります。

会場は屋外でしたが、菊の香りが周囲一面に広がり、鮮やかな菊人形たちが出迎えてくれました。

紅葉と色鮮やかな菊のコラボ。

訪れた目的は美術展の観賞だったのですが、予想外の菊の祭典に思わず目を奪われました♪

子どもの頃は、なぜか菊人形が怖く感じたのですが・・・。

(駅のホームに菊人形が飾られていたこともあります)

菊人形は、有名武将の人形を着飾ることも多いので、歴史を学んでから見るのもおすすめです。

二本松の菊人形展のテーマ

二本松の菊人形展のテーマ福島県二本松の菊人形は、毎年テーマが決められています。

過去にはこんなテーマで開催されたことも。

・2016年・・・あっぱれ!ニッポン!~世界に誇れる日本人~

・2017年・・・EDO TRIP菊花繚乱!徳川時代絵巻

・2018年・・・戊辰150年~信義×二本松少年隊~

・2019年・・・源氏物語

2020年からは新型コロナウイルスの影響により、規模が縮小されて開催されています。

菊人形に使われる菊と職人

菊人形に使われる菊と職人菊人形に使う菊は「人形菊」と呼ばれる特別な菊で、菊栽培師(菊師)が専門に育成します。

花は小さく、枝は折れにくい、細工に適した菊を育てるのです。

さらに、開催中は菊の手入れや10日ほどで枯れてしまう菊を入れ替える作業も行います。

菊人形展は季節のイベントですが、それを支える職人さんは年中、菊の育成に力を注いでいるのですね。

古典菊とは

古典菊と観賞する人先述したように、日本での菊栽培は、江戸をはじめ伊勢や京都、熊本など各地で盛んになりました。

これらの菊は各地域で独自の発展を遂げ、現在は「古典菊」と呼ばれています。

なかでも江戸で開発された菊は「江戸菊」「正菊」と呼ばれ、大変な人気でした。

また、岐阜から長野にかけて開発された菊は「美濃菊」といい、江戸菊とは異なる特徴があります。

日本で愛される菊と菊人形

日本で愛される菊と菊人形筆者が通った小学校では、低学年は「あさがお」を、高学年は「菊」を育てるという授業がありました。

菊は苗から育て、秋には立派な大輪の花を咲かせていました。

現在は、多種多様な菊の種類があり「これも菊なんだ!」と驚く品種も。

菊は多年生植物なので、毎年手入れをして楽しむことができます。

これを機に、自分好みの菊を育て、秋の菊人形展にも足を運んでみてはいかがでしょうか?




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