とろっとろに煮込まれて、胃にも優しい「お粥」。
離乳食や病院食、ご高齢の方の食事にも活用されています。
また「朝はお粥」を食べるという人も結構居ますね。
筆者は宿泊先の朝食に中華粥があれば必ず食べます。
そして日本人にとって縁起の良いお粥があります。
それが「七草粥」です。
今回は七草粥と七草粥に合うおかずを調査してみました!
春と秋で十四草!
七草と言うのだから「七つの草」だろうなと想像が付きますね。
でも、七草には「春の七草」と「秋の七草」があります。
春と秋を合わせると14種類の草になります。
全て答えられますか? 筆者には無理です。(笑)
◯七草の種類◯
春の七草は、セリ、ナズナ、ゴキョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロです。
秋の七草は、ハギ、キキョウ、クズ、ナデシコ、フジバカマ、オミナエシ、ススキです。
春の七草はお粥に混ぜて、1月7日にに食べます。
秋の七草は各々の花を観賞して楽しむもので、粥としては食べません。
◯七草は時期がずれる◯
春の七草は1月7日にお粥に混ぜて食べるとご説明しました。
1月7日は真冬だよね?草って生えるの?
それは、ごもっともなご指摘です!
実は春の七草粥の行事は中国から伝来したもなんです。
七日正月が終わるこの日に、野や山に自生する若芽を食べると邪気が払えるとされています。
日本の旧暦では2月頃に該当し、少しずつ春の気配が感じられる時期なのです。
しかし、日本の暦は太陰暦から太陽暦に変わり、旧暦とのズレが生じました。
秋の七草も同様で、立秋を過ぎても生えていないとか、夏なのにもう生えてる!なんてことが。
秋の七草は粥には入れませんが、それぞれ漢方薬の材料や製菓材料として使われることがあります。
何故、春の七草を食べるの?
新しい一年を迎えるお正月は、おせち料理やお餅など、普段とは少し違う特別な料理を食べますね。
今でこそお正月も仕事です!という人が増えてきましたが、昔のお正月は商いはお休み。
それぞれが家でゆっくりとお正月を過ごしました。
普段は食べられないお餅やご馳走を食べ、動かないので、胃に負担が掛かります。
そこで、お正月が終わる頃に七草粥を食べて、胃腸を休め、同時に邪気も払ったんです。
無病息災を願う行事として「七草粥」を食べる訳ですね。
筆者の近所の神社では、春の七草粥の振る舞いがありますよ。
お粥に合わせるおかず
風邪をひいたり体調が悪い時の食事として、一番に想像するのは「お粥」でしょう。
そして添えるのは梅干しが定番。
筆者は子供の頃、風邪をひくとステーキを食べさせられていた変わった家庭に育ちましたが(笑)
ただ、健康な状態で食べるお粥は、少し味気なく感じる人も居ると思います。
七草粥は「七草」を楽しむ物ですが、おかずを食べてはダメと言う決まりはありません。
そこで、七草粥に合うおかずをご紹介しましょう☆
◯冷蔵庫の残り物◯
いきなり残り物か…と思わないでください。
1月7日頃は、冷蔵庫にお正月料理の食材が残っていることが多いんです。
カマボコや昆布、黒豆にたつくりなど、おせち料理のメイン以外が残ったりしています。
塩味の七草粥に、甘いきんとんも合いますね♪
元々「胃を休める」のが目的の七草粥なので、控えめのおかずで良いんです!
春の七草にガッツリ焼き肉!などは胃の負担にもなりますし、風情がありませんものね^^;
え?風邪っ引きの時のステーキはどうなんだ? はい。美味しかったです(笑)
◯塩気のあるもの◯
お粥は味が付いていない物や、薄味が多いので、塩気がある焼き魚や梅干し、佃煮などが良く合います。
七草粥の場合は、薄い塩味にして、七草の色や香りを楽しんでいただくのが一番良いと思います。
もしおかずを付けるなら、ほうれん草のお浸しや、刻んだ漬け物、ふろふき大根など、優しい味の和食が良いでしょう。
胃を休めるために食べる七草粥なので、脂の多い物や味の濃い物は別の機会に食べましょう^^
漬け物をステーキに?
七草粥に合いそうな郷土料理をご紹介しましょう。
岐阜県の飛騨高山では「漬物ステーキ」と「朴葉みそ」が有名です。
漬物ステーキは、白菜と赤かぶの浅漬けに溶き卵を入れて、鉄板で焼いたものです。
漬け物の塩気が卵と調和し、ちょうど良い塩加減になります。
朴葉みそは、秋に枯れた朴葉を集めて保存し、食べるときに朴葉の上で味噌とネギを焼いて食べます。
火で炙った味噌の塩気がお粥に合うんです♪
皆さんもお近くの郷土料理で、七草粥に合うおかずを探してみて下さい☆