かつて日本の都であった「大和の国」奈良県。古都奈良には歴史あるお寺や神社が多数あり、風情ある町並みに映える風格ある桜の名所も数多くあります。
この記事では、長い歴史に育まれ、地元民に愛される「奈良ならではの桜の名所」を、全国的にも有名な「定番」から、「一本桜」「お城の桜」など5ヵ所を厳選してご紹介します☆
修学旅行で訪れることの多い奈良県ですが、ピンク色の桜が舞うこの時期には、華やいだ雰囲気に溢れ一味違った魅力があります♪
お花見に合わせて、歴史散策、観光には、もってこいの季節です^^
ぜひ、この春は、しっかりと花を愛でることのできる桜の名所を訪れてください。
いつもと違うお花見を楽しめること間違いなしです!
日本随一の桜の名所「吉野山」
日本随一の桜の名所「吉野山」。
日本さくら名所100選の一つに選ばれ、ユネスコの世界遺産にも登録されています。
シロヤマザクラを中心に約200種3万本の桜が山全体を覆い尽くす、その光景は古来より“一目で千本の桜が見渡せる”ことから「一目千本」「千本桜」とも称されています。
ロープウェイ乗り場周辺の下千本から、中千本、上千本、山頂の奥千本と、順に開花してゆくため、見頃が長く、訪れる時期によってまた違った風情が楽しめます^^
桜は散り際が美しいといわれますが、そよぐ春風に舞う桜吹雪はまさに圧巻の美しさです♪
私的には、下千本駐車場から竹林院前または奥千本口までバスに乗り、奥千本から下千本へ歩いてと下ってくるのがおススメです☆ 普通は上ってくる人の方が多く、混雑を避けることができるので^^;
やはり、桜の時期はかなり混雑していますが、初夏はあじさい、秋は紅葉、冬は雪景色と、四季折々の景観も楽しめることでも有名です!ぜひ、桜の時期以外にも訪れてみてください。
例年の見頃:4月上旬~4月下旬
吉野山観光協会:http://www.yoshinoyama-sakura.jp/
鹿と一緒にお花見♪「奈良公園」
総面積502万平方メートルにも及ぶ奈良公園は、桜の名所としても有名です。こちらも日本さくら100選に選ばれているほどの美しい光景が広がります。
奈良公園の桜は、小ぶりで上品なナラノヤエザクラを始め、ヒガンザクラ、ソメイヨシノ、ナラココノエザクラ、サトザクラなど約1700本あり、順々に咲いていきます。
鹿と一緒にお花見ができるスポットは他にはない!
すぐ近くには、東大寺、興福寺、奈良県立美術館などがあり、奈良観光も一緒に楽しめます♪
駅からも近い市街地で、このような風景が楽しめるのは正に奈良ならではです!
旅情あふれる「浮見堂」から望む桜
鷺池に浮かぶこじんまりとした檜皮葺き(ひわだぶき)のゆるやかな屋根が美しいあずまやは、周りの風景と相まってとても風情があり、日頃の喧騒を忘れさせてくれます。
池のほとりに咲く桜は中から見ても、外から見ても美しく、奈良観光の記念撮影スポットとしてもおススメです。また、貸しボートから見る桜の眺めも一興です。
そして、夜には浮見堂が幻想的にライトアップされます。
この美しい光景を目にすると日本人に生まれてよかったと思わせてくれるはずです。
例年の見頃:3月下旬~4月下旬
奈良公園クイックガイド:http://nara-park.com/
奈良の一番桜「氷室神社」の枝垂桜
奈良公園の中心にある氷室神社のシダレザクラは、奈良で最も早く桜が開花するといわれ、多くの年で3月下旬には必ず咲いています。
この桜が咲くと周囲の花も咲き始めるので「山の神様の使者」とも呼ばれ、古都奈良に春の始まりを告げる大変縁起の良い桜です。
境内には何本かしだれ桜がありますが、「四脚門」と呼ばれる門前に建つ樹齢約100年の一本は中々の迫力があり、まさに圧巻です☆
ただし、開花時期の予想が難しく、訪れる時期がずれると散ってしまったあとなんてこともあります。事前に調べていく必要ありですね^^;
一足早く春を味わいたい方!!この桜をぜひご覧あれ♪
例年の見頃:3月中旬~3月下旬
氷室神社:http://www.himurojinja.jp/
イベントいっぱい!御殿の桜「郡山城跡」
日本さくら名所100選にも選ばれている花見の名所、郡山城跡。
郡山城は、天正8(1580)年に筒井順慶が築城し、豊臣秀吉の弟・秀長が居城したお城で、その際、多武峰にあった桜樹も城内に移したのが始まりと伝えられています。また、享保9(1742)年、甲府より国替えになった柳沢吉里が入城した際にも、桜樹を補植し、その時以来毎年藩士や町民の楽しみになりました。
当時より「御殿桜」と親しまれ、ソメイヨシノを中心に、シダレザクラ、ヤマザクラなど約1,000本の桜が咲き誇ります。お堀を囲うように植えられ、水面に映る桜は在りし日の栄華を感じさせてくれます。
近鉄郡山駅のすぐそばという便利な市街地で、このように桜を楽しめるスポットは中々ありませんよ♪
また、郡山城の春の風物詩!桜の開花時期に合わせ行われる「大和郡山 お城まつり」は必見です!屋台や時代行列、市民パレードなどご年配の方からお子様連れでも楽しめる賑やかなイベントが盛りだくさん♪
期間中は約600本の提灯が灯り、ライトアップされた夜桜も楽しめます☆
2017年には、天守台展望施設がオープンし、大和郡山のまちなみとともに、平城京大極殿・薬師寺・若草山まで望むことが出来、壮大な眺めを楽しめます♪
たくさんの催しが開催され、夜桜も楽しめるこちらは、にぎやかな花見がしたい人にオススメ!
例年の見頃: 3月下旬~4月上旬
大和郡山市観光協会公式ウェブサイト:http://www.yk-kankou.jp/
山里の一本桜「又兵衛桜(本郷の瀧桜)」&日本最古の桜「佛隆寺の千年桜」
戦国武将「後藤又兵衛」の伝説と、後藤家の屋敷跡にあることから「又兵衛桜」の愛称で親しまれる見事な枝ぶりの一本桜。正式には「本郷の滝桜」と言い、樹高13m、幹周りは3mを超え、樹齢約300年の風格あるシダレザクラの古木で県の保護樹に指定されています。
背景には桃の木が植えられ異なるピンク色を楽しむことができます♪
元々は、地域住民がひっそりと守ってきた桜ですが、2000年のNHK大河ドラマ『葵 徳川三代』のオープニング映像で使用されたことから一挙に有名になりました。
今では、満開の見頃には写真家、観光客など、この一本の桜を見るため、毎年約8万人もの人が訪れます。
また、同じ宇陀市内には奈良県最古といわれる「佛隆寺の千年桜」があります。
こちらは樹齢900年以上と言われ奈良県最古の桜として知られています。
また、学術的にも珍しいヤマザクラとエドヒガンの雑種であるモチヅキザクラの一型だそうです。
根周7.7m、樹高16m、根株から2mのところで大小11本に分岐し、佛隆寺の参道横に威勢良く枝を這わせる堂々とした姿はとにかく迫力満点ッ!
例年の見頃: 「又兵衛桜」4月上旬~中旬、「佛隆寺の千年桜」4月中旬~下旬
宇陀市商工観光課:https://goo.gl/zskCYy
水辺の桜「月ヶ瀬湖畔」
“梅の里 月ヶ瀬”として全国有数の規模を誇る梅林が有名ですが、梅が終わると2,000本ものソメイヨシノが湖畔一帯4㎞に渡って咲き誇り、桜の名所としても人気のスポットです。
昭和44年に作られた高山ダムによってできた月ヶ瀬湖。
湖にかかる吊り橋「八幡橋」の赤と、湖畔の深い青色の美しいコントラストは、まさに絵画のよう♪
そしてそこに薄ピンクの桜の大パノラマが広がります。また、時折上がる噴水も面白いです。
この光景は、市街地では絶対にお目にかかれません!
また、八幡橋付近は夜間ライトアップもあり、幽玄な夜桜観賞も楽しめます♪
毎年、桜の見頃に合わせて「桜まつり」が開催され、地元の農産物の直売などが出店し賑わいます。
桜の場所は梅林の場所とは違いますので、お確かめください。県道82号線沿い桃香野地区にある善法寺付近からの絶景がおススメです☆
遊歩道も整備されていますが、山道ですので歩きやすい靴でお出かけください! ゆっくり、の〜んびりハイキングやウォーキングにピッタリです♪^^
奈良市といえど山手ですので、他よりも開花は遅めです。開花状況をお確かめの上、お出かけ下さい。
例年の見頃:4月上旬~4月下旬
月ヶ瀬観光協会:http://www.tsukigasekanko.jp/
まだまだい〜っぱい!奈良の桜の名所☆
様々な楽しめ方ができる古都の桜を5カ所ご案内しました。あなたにあった桜の名所は見つかりましたか?
この他にも…
・お花見でピクニック気分が楽しめる「三室山」
・川沿いのお花見スポット「高田川の千本桜」
・枝垂れ桜が密生する幻想的な庭「天空の庭 高見の郷」
などなど・・・まだまだ紹介しきれないほどです☆
奈良の桜の名所には、“シダレサクラ”や“ヤマザクラ”を始め、品種が多く、樹齢100年以上の歴史的な古木が多いのも特徴です。
太古の昔より、地元で守り続けられた桜樹の数々。歴史と自然環境が調和している奈良の桜!
ぜひ、ご自身でそれぞれの持つ「奈良の桜」の魅力を見つけに来てくださいねッ♡