秋になって涼しくなってくると、夏はガンガン外に出て真っ黒に日焼けして楽しんだアウトドア派の方も、涼を求めて彷徨ったインドア派の方も、夏とは違った過ごし方になってきますね。
〇〇の秋。あなたは、〇〇に何を当てはめますか?
そしてそれは、どうして秋なのでしょうか?〇〇の秋の由来は…?
今回はこんな素朴な疑問を解明してみます。
秋はいつから始まるの?
ところで、秋はいつから始まるのでしょうか?
気象庁の予報用語では、秋は9月から11月までの期間とされています。
確かに、9月頃から急に涼しくなってきますね。
あとは、暦の上では秋…という言い方もよく耳にしますね。暦の上で秋になるのは立秋からです。
立秋は二十四節気(にじゅうしせっき)の秋の最初の節気で、大体8月7日〜8月22日頃になります。
二十四節気が作られた場所は中国で、日本とは少し季節のずれが生じてしまうため、まだまだ暑い頃です。
二十四節気について詳しくは、下記の記事を参考して下さい。
読書の秋の由来
インドア派なら、やはり読書の秋ではないでしょうか。かく言う私もインドア派です。
夏は強い日差しとセミの声に気圧されて、全然外出する気になりませんでした…^^;
なので、〇〇の秋と言えば、だんぜん読書の秋!ですが、その由来が気になったので調べてみました!
灯火可親(とうかかしん)という四字熟語があります。
これは、灯火に親しむという意味で、涼しくさわやかな秋の夜長は、灯火のそばで読書をするのに適しているということです。
この四字熟語のもとになっているのは、韓愈(かんゆ)という中国唐代中期を代表する文人が書いた「符読書城南」という漢詩です。
この詩の全体は長いのですが、灯火可親の部分は次のようになっています。
時秋積雨霽、新涼入郊墟。
燈火稍可親、簡編可卷舒。
書き下しは以下のようになります。
時(とく)秋(あき)にして積雨(せきう)霽(は)れ、新涼(しんりょう)郊墟(こうきょ)に入いる。
灯火(とうか)稍(ようや)く親(した)しむべく、簡編(かんぺん)巻舒(けんじょ)すべし。
灯火可親のところだけだと「秋」が出てこないので、長くなりましたが該当のところをご紹介しました。
長いですが、意味はやはり、秋になって涼しくなったので、灯火の下で本を開こうという感じになります。
この詩は韓愈が息子の符に宛てて書いたもので「学問は大切です、だから本を読みなさい。」と励ます内容になります。
ちなみに、夏目漱石の小説「三四郎」の中では、この言葉が「燈火親しむべし」と引用されています。
大学生・三四郎の恋愛や様々な経験を描いた長編小説です。
よろしかったら読書の秋にいかがでしょうか。
スポーツの秋の由来
夏が終わると寂しさを感じてしまうアウトドア派にとっては、やはりスポーツの秋ではないでしょうか。
では、スポーツの秋と言われるようになったのはなぜなのでしょうか?こちらも調べてみました。
秋にはスポーツの日があります。日にちは10月の第2月曜日です。
スポーツの日は、ハッピーマンデー制度によって毎年日付が変わります。
2020年にこの制度が施行される前までは、スポーツの日は体育の日という名前で、日にちは10月10日に決まっていました。
では、体育の日はどうして10月10日だったのでしょう。
それは、1964年(昭和39年)の東京オリンピックの開会式が行われた日だからです。
東京オリンピックの開催を記念し、スポーツに親しもうという趣旨で制定されたのが体育の日なのです。
では更に、なぜ、10月10日がオリンピックの開会式の日になったのでしょう?
10月10日が晴れることが多かったから、という話を聞いたことがあるかもしれません。
私もそう思っていました!ですが、調べてみたら実はそういう訳でもなかったようです…。
当時の資料からは、10月10日が特段に晴れの確率が高い日だったとは言えないようです。
大きな大会の開会式ですから、まず先に天候以外の条件を勘案し、その上で少しだけ晴れる可能性が高い日だった10月10日を開会式としたそうです。
10月10日は晴れの特異日!と思っていたのですが、そうじゃなかったんですね…^^;
でも、結果的に1964年の東京オリンピックの開会式の日は雲一つない快晴だったそうです!
素敵な秋をお過ごしください♪
今回は、〇〇の秋の由来を調べてみました。
〇〇の秋というフレーズは、秋特有ですね。他の季節ではこのような言い方はあまりしません。
秋は何をするにしても、とても過ごしやすい季節だからでしょう。
それまでの夏の暑さから打って変わって、穏やかな日差しに爽やかな風。
体感的にも過ごしやすく活動的になります。
しかし、さらに日が進むと今度は、何をするにも億劫になりがちな寒い冬がやってきます。
まさに秋は、暑い夏と寒い冬の間の、何をするにしてもベストなシーズンなのです!
冬が来る前に、アウトドア派の方もインドア派の方も、素敵な秋を満喫してくださいね。