落語という言葉は知ってるけど、生の落語は見たことも聞いたこともないという人は、日本人の中にも結構いらっしゃると思います。
日本の代表的な芸能のひとつで、身近な存在の落語。
そこで、この記事では落語初心者でも分かりやすく、楽しめる、おすすめの落語と基本をご紹介します☆
見たことある落語家
落語は知らなくても「笑点」なら、一度くらいはTVで見たことがあるのではないでしょうか。
笑点の後半に並んだ座布団の上に落語家が並んで、座布団の数を競い合う、アレです。
アレは大喜利(おおぎり)と言う、演芸の形式のひとつですが、座布団の上に座ってる皆さんも、司会をやっている人も 「落語家」さんです。
その他に、NHKのためしてガッテンで司会を務めている立川志の輔さんも落語家さんです。
また、ドラマに司会にとマルチな活躍をされている笑福亭鶴瓶さんも落語家です。
隣の晩ご飯でおなじみのヨネスケさんも落語家。
ね。結構知っている人いるでしょ?^^
なぜ落語って言うの?
落語の「落」は、落ちるという意味です。
お話の最後にオチ(落ち)があるから落語と言うのですが、落ちのことをサゲ(下げ)とも言います。
落語家はサゲで話を締め、おじぎをして終わります。
話の内容は何だかよく分からなくても、おじぎをしたら、あぁ終わったんだなと思ってください^^
また、落語家のことを、噺(はなし)をする人という意味の「噺家」と呼ぶこともあるので、こちらも是非覚えておいてくださいね!
落語の超基本知識
落語は奥が深く、いろいろ解説すると長くなるので今回は超基本的な要点をまとめました。
落語初心者でもこれを知っておけば、より落語を楽しむことができますよ♪^^
【江戸と上方】
東京を始めとする関東の落語を江戸落語と言い、大阪などの関西の落語を上方落語と言います。
【階級】
落語家は「前座見習い」「前座」「二つ目」「真打」という道のりで出世していきます。
ただし、上方落語にはこの階級制度はありません。
【古典と新作】
古くから受け継がれている噺を「古典落語」、落語家が新しく作った噺を「創作落語」と言います。
【小道具】
落語家は扇子と手ぬぐいを使ってさまざまなものを演じます。
特に扇子は箸になったり、お酒を飲むときのお猪口になったり、木戸をたたく時の音を出したりと、なくてはならない必須アイテムです。
超基本用語
その他に知っておくとよい用語をまとめました。
・高座 → 落語家の座る座布団が敷いてある、少し高い場所
・出囃子 → 落語家が出てくる前に鳴る音楽
・まくら → 落語で本題に入る前の話
・木戸銭 → 入場料
・高座にかける → 高座で落語を話すこと
どこで見られるの?
いざ、落語を見に行こう!と思ってもどこに行けばいいの?と言う人は、まず寄席に行ってみてください。
寄席は浅草演芸ホール、新宿末廣亭、池袋演芸場などが有名どころです。
落語だけでなく、漫才やマジックなども見ることができますよ♪^^
ただし、「立川一門」の落語だけは寄席で見ることはできませんのでご注意を。
「え? 理由?」それは…大人の事情です。笑
すでにお目当ての落語家さんが居る場合は、独演会に行くのがおすすめ。
たっぷりと好きな落語家さんの噺を聞くことができます。立川一門の落語は独演会で見られますよ〜。
「あれ?落語って“見る”のか“聞く”のか、どっちなの?」と思いました?
どちらも正解です!
落語は所作(身振り、手振り)を見て楽しみ、噺を聞いて楽しむエンターテイメントなんです^^
前座噺
さて、そろそろおすすめの落語をご紹介しましょう☆
落語初心者さんは、短めの「前座噺」から聞くと分かりやすくておすすめです♪
前座噺というのは前座さんが落語の練習としてする噺で、寄席や独演会では真打の前に話します。有名なお噺も結構ありますよ~^^
【寿限無】
じゅげむじゅげむごこうのすりきれ…という呪文のような言葉で有名なお話しです。
縁起のいい名前を子どもに付けようという親心を題材にした笑い話です。
【時そば】
江戸落語では「そば」、上方落語では「うどん」で演じられる落語です。
そば屋(うどん屋)の主人から、代金を少しだけごまかすというお話しなのですが…。落語に出てくる登場人物はおっちょこちょいが多いので、上手くいかないのが面白いところ。
【饅頭こわい】
地方によっては「こわい」という言葉は「硬い」という意味に使われますね。
でも、この饅頭こわいの意味は「怖い」です。硬い饅頭(まんじゅう)ではありません。
怖いもの自慢を始めた男たちの中にひとり賢い男が居て、「俺は饅頭が怖い」と言い出したところからお話しが始まります。
【つる】
鳥の鶴は何故「ツル」と言うのか?というお話しです。
この噺は、聞いていると簡単そうに聞こえるのですが、筆者が「つる」を人に聞かせようとしても、何故か上手くできません…f^^;
筆者も、このお話しに出てくる主人公と同じ、ちょっとおバカさんなんですね。笑
まだまだある名作たち
他にも滑稽噺や人情噺、怪談噺なんてぇのもあります。あ、江戸っ子口調になっちゃいました。^^;
落語は言葉が昔の言葉だから難しい…と思われがちですが、実はそれほど難しいものではありません。
落語の登場人物は、水戸黄門に出てくる、うっかり八兵衛さんのようなおっちょこちょいや、可愛くておバカな与太郎、世間知らずなお殿様だったりするのですから。
百聞は一見にしかずッ!
まずは簡単・おすすめの前座噺から聞いてみてくださいね♪^^