日本は古来より神の国として知られています。
全ての物に神が宿るとされる、八百万(やおよろず)の神の国です。
その中でも、特に有名なのが七福神様。
お正月には宝船に乗った七福神様を飾る人もいると思います。
七人もいるということは、並べる順番や参拝の順番、ご利益の違いもあるの?と疑問に思いますよね?
ということで今回は、七福神と順番について調べてみました!
七福神を全部言えますか?
アイドルのメンバーなら七人以上でも覚えられるんだけど…。
そんなことを言わずに、ありがたい七人の神様なのでぜひ名前を覚えましょう!
①布袋尊
読み方:ほていそん
②寿老人
読み方:じゅろうじん
③福禄寿
読み方:ふくろくじゅ
④毘沙門天
読み方:びしゃもんてん
⑤恵比寿天
読み方:えびすてん
⑥大黒天
読み方:だいこくてん
⑦弁財天
読み方:べんざいてん
恵比天を、布袋と福録が大黒柱に結んだが、毘沙濡れで食べられず、見ていた弁天と寿老人が笑った。
のように、ゴロ合わせを考えるのも面白いですよ。
ちなみに、上記は、筆者が考えたものです♪
並ぶ順番は決まっていない?!
実は、七福神を並べる順番は明確に決まってはいません。
ただし、七福神巡りなどの参拝の順番は諸説あります。
例えば、
①自宅の一番近い場所から反時計回りに巡る(二番目に近いところを最初に行く)
②祀られている神社仏閣が推奨する順番に巡る(ホームページなどに案内があります)
①の場合は、それぞれの神様が祭られている場所を順番に巡るので、苦労の分、ご利益もありそうです♪
どの神様がどこで祭られているかを調べるのも面白そうですね。
②は、恵比寿・大黒天・毘沙門天・弁財天…の順番が多いと感じました。
お正月の七日までに巡ると良いとされていますので、初詣の際に立ち寄ってみるのもおすすめです。
七福神の意味とそれぞれの神様の得意分野(ご利益)
七福神は、七つの厄災を退け、七つの幸福を与える神様という意味があります。
それぞれの神様には、得意分野(ご利益)に違いがあります。
それでは、順番にご紹介していきますね☆
①布袋尊
ほてい様の愛称で知られる神様で、大きなお腹をさすられることが多い神様です。
【ご利益】:笑福円満・幸福招来・平和
【見分け方】:大きな袋を背負った、太鼓腹の僧侶の姿
【備考】:袋は堪忍袋という説がある
②寿老人
寿老人様は、鹿をお伴に持つお酒好きの神様です。
【ご利益】:家庭円満・無病息災・健康長寿
【見分け方】:細長い顔で、長いひげがある道教(中国)の神様
【備考】:不老長寿の桃を持っている
③福禄寿
福禄寿は、福(相続権を持つ実子で生まれる縁)と、禄(財産)、長寿を与える神様です。
【ご利益】:子孫繁栄・長寿長命
【見分け方】:頭が長く、杖を持った姿をしている
【備考】:中国では鶴・鹿・桃を伴っている
④毘沙門天
毘沙門天様は、多聞天(たもんてん)とも呼ばれる神様です。
光背(後光)の輪があり、手には宝塔や槍を持った姿をしています。
【ご利益】:出世開運・勝運招福
【見分け方】:持つ武神の姿で、鬼を踏みつけている姿も見られる
【備考】:仏教(ヒンドゥー教)ではクベーラ神と呼ばれ、四天王の一人とされる偉大な神様
⑤恵比寿天
えびす様の愛称で親しまれる神様で、商品名や社名になるほどの人気者です。
【ご利益】:商売繁盛・豊漁繁栄・五穀豊穣
【見分け方】:えびす顔の語源ともされる笑顔と、鯛と釣りざおを持っている
【備考】:日本古来の神様で、いざなぎ(男神)と、いざなみ(女神)の子という説も。
⑥大黒天
破壊神でしたが、今では豊穣や財運の神として人気の神様。
出雲大社に祭られる、大国主大神=大黒天で、因幡の白うさぎに登場する優しい神様です。
【ご利益】:蓄財増進・五穀豊穣
【見分け方】:小づち、米俵、ネズミを伴にしている。出雲ではウサギが側にいる
【備考】:仏教(ヒンドゥー教)の出身で、シヴァ(破壊)神の化身マハーカーラが元。
⑦弁財天
弁財天様は、七福神の中で唯一女性の神様です。
【ご利益】:金運上昇・芸道上達・音楽上達
【見分け方】:琵琶を持っている、容姿端麗な女神
【備考】:仏教(ヒンドゥー教)ではサラスヴァティー神と呼ばれ、日本では弁天様とも呼ぶ。
外国から来た神様も交じっています
前項でも少し触れていますが、七福神の中には外国の神様がいらっしゃいます。
というより、日本古来の神様は一人しかいません。
恵比寿様だけが日本古来の神様なんです。
日本は、神仏習合(神と仏を一緒に祭る)という時代がありました。
今は神と仏を分けて、神社、お寺となっていますが、神仏習合の名残がある場所もあります。
有名な清水寺は「寺」ですが、敷地の一角には縁結びで知られる「地主神社」という神社が!
しかも祭られている神様は、大黒天(大国主大神)様でインド仏教のご出身。
中国にインドに日本と、グローバルな神様たち。
七福神なのに仏教色が濃いのも特徴ですね☆
神無月と神在月そして伊勢神宮
七福神の中で、日本古来の神様は、恵比寿様だけとご説明しました。
実は、まだ一人だけ説があるんです!
日本の神無月(旧暦の10月頃)には、日本の神様が出雲(島根)へ集まり、会議をします。
全国の神様が出雲へ行くので神無月と呼び、逆に出雲では神在月と言います。
ですが、その会議に行かない神様が二人いらっしゃいます。
一人は、伊勢神宮におわす「天照大神(あまてらすおおかみ)」様です。
天照大神は、大黒天(大国主命)の先祖で、高位にあたるので出雲へは行きません。
そしてもう一人が恵比寿様なんです。
その理由は恵比寿講があるから、留守を任されたから、いなざみの子だから…と諸説あります。
全ての神様が不在になったら、島根以外の県の人は困っちゃいますものね☆
七福神を眺めてみよう
さまざまな逸話や伝説がある七福神。
それぞれにご利益も違うし、姿・形も異なります。
七福神巡りに行くもよし、宝船を眺めて見比べるもよし、神様を身近に感じてくださいね☆