体育の授業で誰もが経験する縄跳び。
現代でも文部科学省の学習指導要領には、縄跳びを教えるよう記載されています。
筆者が小学生の頃は、体育の授業以外に昼休みなどにも練習しました。
理由は、縄跳び検定という、級を競うものがあったからです。
中には後ろ4重跳びや前5重跳びができる子がいて、忍者かっ?と驚いた記憶があります。
今回は、必ず習う縄跳びだけど、意外と知られていない歴史や跳び方などをご紹介します☆
縄跳びの起源と発祥
縄跳びの起源は諸説あります。
オーストラリアの原住民がツル植物を跳んでいた説、エジプト発祥説などがあります。
また、中国には子どもが縄跳びをして遊んでいる絵が残っています。
縄跳びは、古くから縄や紐状のものを跳ぶ遊びとして世界中で行われていました。
運動・体力作りとして縄跳びを広めたのは、ドイツのヨハン・クリストフ・グーツ・ムーツです。
体操の創始者であり、『青少年のための体育』という本も執筆しています。
ちなみに二本の縄を使って跳ぶダブルダッチはオランダが発祥で、その後アメリカに伝わりました。
日本の縄跳びの歴史
縄跳びに関する歴史は文献や研究が少ないのですが、今ある日本の縄跳びの歴史をご紹介します。
遊びとしての縄跳びは、室町時代に描かれた縄を跳ぶ子どもの絵や、歌が残っています。
また、樋口一葉著「たけくらべ」の中にも『縄とびの遊びに興をそへて』という文が書かれています。
童歌と共に全国に広まったという説もあります。
縄は藁で編むことができ、百姓や農民でも容易に手に入るので、遊具としても使いやすかったのですね。
運動として縄跳びが日本に伝わったのは明治時代で、ドイツから先生を招いて指導したと言われています。
確かに縄跳びは、遊びにも運動にもなりますね♪
縄跳びの種類
縄跳びには1人で跳ぶ短縄と、数人で跳ぶ長縄があります。
長縄は主に大人数で跳ぶ大縄跳びに使われます。
短縄はトレーニング用、競技用、エア縄跳びなど、さまざまな種類があります。
素材も紐、ビニール、ワイヤー、チューブ、ビーズなど豊富です。
筆者が子どもの頃は、ビニール紐にプラスチックの持ち手が主流でした。
今でも100円ショップなどで販売されています。
時代の進化と共に、縄跳びの縄も進化して、より簡単に体力作りができるようになりましたね♫
基本の縄跳び
縄跳びは1人でも複数人でも遊ぶことができ、その跳び方も種類があります。
基本的な跳び方をご紹介しましょう☆
■短縄(1人跳び)
- 前跳び(ベーシックバウンス):一番ポピュラーな跳び方で、縄を前に回して跳びます。
- 後跳び(バックワードジャンプ):前跳びの逆で縄を後ろに回して跳びます。
- 二重跳び(ダブルアンダー):縄を回し、一度のジャンプ中に2回縄を回します。
- 片脚跳び(ワンフットジャンプ):右または左足を上げ片足だけを使って跳びます。
- かけあし跳び(スピード):駆け足をする要領で縄を跳びます。
- 交差跳び(フォワードクロス):腕を交差させ、縄を輪の状態にして跳びます。
- あや跳び(クリスクロス):交差跳びと前跳び(または後ろ跳び)を交互に行います。
他にもさまざまな跳び方がありますが、小学校で習う基本的な跳び方をご紹介しました。
■長縄(大縄跳び)
両端を1人ずつで持ち、大きく円を描くように回し、その中に人が入って跳ぶものです。
人数が多くなると、連続して跳ぶことが難しくなる競技です。
最初に回っている縄に入って跳び続ける人は持久力が必要になります。
■ダブルダッチ
近年、運動種目としても注目されている縄跳びです。
向かい合った人が二本の縄を内側に回し、その中でジャンパーが技を交えながら跳びます。
縄を回すスピードを早めたり、ジャンパーが難易度の高い跳び方をするのが見所です。
縄跳びがもたらす効果
体育の授業にも用いられる縄跳びですから、体力作りに効果があると国からも認められています。
では実際にどのような効果があるのかご紹介します。
1.ダイエット効果
縄跳びは全身を使う有酸素運動です。
ご自身の体重にもよりますが、概ね10分の縄跳びで、30分のジョギングに匹敵する効果が得られます。
方法は、2分間に120回(1分60回×2セット)を跳び、30秒ほど休憩をして跳ぶを繰り返します。
2.心肺機能や筋力、体幹の向上
始めは少し跳んだだけで呼吸はハァハァ、心臓はバクバクしますが、続けるうちに慣れてきます。
心肺機能が向上し、持久力がついてくるからです。
同時に筋力がアップし、体幹も鍛えられます。
童心に帰って、縄跳びで楽しく運動をしよう
ウォーキングやジョギングのように、遠くに行く必要もなく、省スペースで始められる縄跳び。
体力作りとしても、遊びとしても縄跳びは取り入れやすく、1人でも家族や仲間とも楽しめます。
懐かしさを感じながら、ぜひ縄跳びを試してみてくださいね☆