能楽堂の内装

能と狂言の違いは何?似ているようで似ていない!? でもやっぱり似ている能と狂言の世界

能楽堂で楽しむ古典芸能、それが「能」と「狂言」です。

でも、能と狂言がどう違うのか、正しく答えられる人はそれほど多くは居ません。

テレビや動画など、多くのエンターテイメントに囲まれた現代人にとって、古典芸能はなかなか馴染みが深いとは言えません。

しかし、世界に誇る古典芸能なので、今回はしっかりと能と狂言の違いを学びましょう!

能とは?

能の舞い能の大きな特徴は、おもてと呼ばれる「面」を付けて舞うという点です。

翁(おきな)や女面、般若など多くの面があります。

また、セリフは「そうろう文」と呼ばれ、~で候という表現を用います。

主役をシテと呼び、シテの呼応役はワキと呼ばれます。

その他にツレという脇役もあります。

シテとワキはシテ方と呼ばれ、ツレを演じることはありません。

また、ワキは面を付けないという特徴があるので、シテとの区別が付きます。

あれ? 混乱しちゃいました?笑

狂言とは?

狂言の演じ方一方、狂言は面を付けません。

直面(ひためん)と呼ばれる、素顔で演じます。

セリフは「~でござる」を語尾に使う、ござる調です。

主役をシテと呼ぶところは同じですが、その相手役はアドと呼ばれます。

狂言は滑稽話を主として演じられ、単独で演じられることもありますが、能と能の間に狂言を演じる場合もあります。

似ているようで違うということがお分かりいただけたと思います。

能の演目

能の怪談能の演目は、しっかりとしたストーリーがあります。

小野小町や静御前、公家や武士など、歴史上の人物が登場することもありますが、多くはその面の通り、この世のモノではない亡者や幽霊などが登場します。

幽玄で幻想的な舞台、それが「能」です。

狂言の演目

附子狂言が演じる物語は「お笑い」です。

俗に言う、滑稽話を主に演じます。

筆者は小学生の頃、国語の授業で狂言を学びました。

演目は「ブス」

お察しのとおり、子どもに「ブス」という響きを与えてはいけません(笑)

とはいえ、狂言の代表的な演目であり、タイトルのインパクトもあって、忘れませんね。

ちなみに漢字では「附子」と書き、トリカブトの毒を表します。

附子の内容

附子1せっかくなので「附子(ブス)」のあらすじをちょっとだけご説明します。

主人にお留守番を頼まれた、とある二人。

太郎冠者と次郎冠者と言います。

「附子」の入った容器を前に、これは毒だから絶対に開けたり触ったりしてはいけないよと、主人に念を押されます。

ダメと言われると気になりますね。ヾ(*´∀`*)ノ キャッキャッ♪

ついに開けてしまい…。

美味しそうに見える附子を食べてしまったのです!

この先はご自分の目で確かめてくださいね♪

アニメ「一休さん」の中にも、この話を元にしたものがありました。

音楽の違い

能や狂言の音楽能は独特の舞台で、幕や大道具は使いません。

また、古典芸能でよく使われる三味線も使いません。

代わりに「地謡」という、能独自のコーラスが使われることがあります。

狂言も使う鳴り物(楽器)は能と同じ、笛・小鼓・大鼓・太鼓です。

その他、特殊なリズムをもった「ツヨ吟」や、小謡などが用いられます。

有名な役者

野村萬斎さんあれ?

陰陽師や、のぼうの城に出ていた、野村萬斎(まんさい)さんは能?狂言?

さて、どちらでしょう?

・・・

・・・

答えは狂言です。

日本を代表する狂言師で、人間国宝に認定されています。

北京公演では900席のチケットが、わずか30分で売り切れたほどです。

最近ではCMなどでも活躍され、親子で共演されていますね。

その他にも和泉元彌さんや茂山一平さんなどが有名です。

ビギナーにお勧めの演目

能と狂言のおススメ演目能も狂言も見たことがない!

聞いたこともない!というビギナーさんにお勧めの演目をご紹介します。

【能】

土蜘蛛1.船弁慶
源義経のお話です。

2.紅葉狩
信濃の戸隠村に居る鬼を退治した一行のお話です。

3.土蜘蛛
一番有名な初心者向けのお話です。大きな蜘蛛の話です。

【狂言】

棒縛り1.棒縛(ぼうしばり)
附子にも登場した太郎冠者と次郎冠者が、棒に縛り付けられながらもお酒を飲もうとするお話です。

2.柿山伏(かきやまぶし)
空腹のために、畑の柿の木の実を無断で食べてしまった山伏のお話です。

3.附子(ぶす)
これは一番おススメです(笑)。

説明が簡単すぎましたか?

どこで見る?難しくない?

イヤホンガイド能や狂言は全国にある能楽堂で見ることができます。

時代劇でさえテレビで放映されることが少なくなった昨今、古典芸能を観賞するのはちょっと敷居が高く感じるかもしれません。

しかし、ご安心ください!

文明の利器「イヤホンガイド」があります。

今や海外の方も楽しむ日本の古典芸能、日本人ももっと楽しみましょう!

着ていく服も、派手なものや、奇抜なものでなければ普段着で大丈夫です。

落語や講談とは違ったスタイルのお笑いやストーリーをお楽しみください。

歴史の勉強にもなる!

能の義経日本史をいざ勉強しようと思っても、勉強だと身に入らないこともありますよね。

そんな時、気分を変えて能や狂言を見て歴史を学ぶのも一つの手です。

特に能の演目は、歴史上の人物も多く登場します。

ストーリーが進むにつれ、その面白さに引き込まれ、気づけは歴史も学べて一石二鳥です。

そろそろ能楽堂に行ってみたくなりましたか?




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