日本を象徴する花といえば「桜」でしょう。
日本の桜は日本を象徴するものとして様々な日本の物に描かれています。
ラグビー日本代表であったり、日本の貨幣にも描かれています。
また、海外においても「SAKURA」と呼ばれ、高い評価を受けています。
アメリカにも桜が日本から持ち込まれ、桜並木がアメリカでも観光名所になっています。
筆者の住んでいるヨーロッパにおいても、桜を見るために日本に行きたいという声も多く聞きます。
今回の記事ではそんな日本の桜の種類と見分け方について分かりやすく解説します。
日本の桜を見分けられるようになろう!!
まずは桜自体について解説します。
【そもそも桜って、、、?】
桜を生物学的に分類すると、バラ科サクラ亜科サクラ属サクラ亜属の植物になります。
大枠で見ると意外にバラ科の植物なのです。
主に北半球に広く分布し、特にアジア圏において咲く花が綺麗な品種が多いです。
そのアジアの中でも日本の桜の品種、花の美しさが群を抜いています。
日本の桜は元となる9種類があり、その9種類から品種改良が加わって100種類以上の桜があります。
【日本の桜の主な種類と見分け方】
次に100以上の種類が存在している桜において、主な4つの種類について説明します。
◎ソメイヨシノ
まずは一番の知名度を誇る「ソメイヨシノ」について説明します。
ソメイヨシノの名前を一度は聞いたことがあるでしょう。
江戸時代末期に開発された品種で、大島桜と江戸彼岸桜という異なった2種の桜を交配させて生まれた品種です。明治時代以降に全国に広がり、現在では地域問わず鑑賞することができます。
木の大きさは約10〜15m程度で、開花時期は3月下旬から4月下旬です。
ソメイヨシノの見分け方は、花びらの枚数が少ないという点です。
花びらの枚数を確認して、5枚であったらソメイヨシノの可能性があります。
また、花の色が時期によって変化していくのも特徴です。
咲き始めは赤がかった濃いピンク色をしていますが、満開で散る時期になると薄いピンク色へと変化していきます。日本人のイメージにある、白に近い花びらが綺麗に散っていく桜がこのソメイヨシノです。
◎山桜
次に日本の桜の9つの原種の1つである、「山桜」を説明します。
日本に古くから自生する、いわば野生の桜とも言えるのが山桜です。
古典における和歌や短歌などに登場する桜は、この山桜をみて詠まれているのが大半です。
山桜はその名の通り、主に山地に生息する桜になります。
そのため、山の気温の兼ね合いもあり、開花時期は4月上旬〜5月上旬と少し遅めです。
木自体は10m〜25mにもなり、比較的丈夫なために品種改良にも多く活用されています。
山桜から品種改良され、平地にて咲くものは「里桜」とも呼ばれます。
この山桜は花びらの色、枚数共にソメイヨシノによく似ています。
しかし、山桜を区別する方法が1つあります。
それは花びら付近の葉っぱに注目することです。
ソメイヨシノは花が散った後に葉が出ますが、山桜は花の開花と同時に葉も出てきます。
花の付近に葉も一緒に出ていたら山桜と見分けられます。
◎大山桜
次に3つ目の品種である、「大山桜」について説明します。
この大山桜も日本の桜の9つの原種の1つになります。
この大山桜は寒さに強く、高地や東北、北海道に多く分布しており、「蝦夷山桜」とも言われています。
東北や北海道の人達にとっての桜は、この大山桜であることが多いです。
一見すると、名前も木の姿も山桜にとても似ています。
しかし、花や葉に関しては大山桜の方が一回り大きいのが特徴です。
そして大山桜を見分けるポイントは花の色の濃さです。
ソメイヨシノや山桜は、白みかかった薄いピンク色が特徴的です。
一方で、大山桜は濃いピンク色で、むしろバラに近いような色味をしています。
花びらの枚数や開花時期も山桜とほぼ同じですが、花の色に着目すれば見分けられます。
◎番外編 -八重桜-
最後に「八重桜」について説明します。
演歌や日本酒などの名前にもよく出てくる「八重桜」ですが、これは原密には品種名ではありません。
八重桜とは八重咲きの花をつける桜の総称のことです。
八重咲きというのは多くの花びらが重なって咲いている様子のことを指します。
つまり、多くの花びらが重なって咲いている桜が全て「八重桜」です。
具体的な品種としてはヤエベニシダレ、ヤエベニオオシマなどがあります。
見分け方はやはり花びらの多さで、八重桜と呼ばれるものは1つの花に10枚から20枚の花びらをつけます。
開花時期は4月上旬から5月上旬が一般的です。
桜を知れば花見が一段と楽しい!!
ここまで主な日本の桜の4種類についての見分け方について説明しました。
今や日本の桜に紹介した意外にも多くの品種があり、品種改良が今でも盛んです。
様々な地域でお花見した際には本記事を参考に、どの品種が近いかと予想してみるのも新しい楽しみ方です。ぜひ実際に足を運んで、その目で桜を見分けてみましょう。