お墓や仏壇にお供えするお線香。
「何本あげれば良いの?」
「宗派によって作法が違うの?」
と、いざという時に戸惑った経験はありませんか?
私は急なお通夜で、恥かしながらお線香のマナーや作法がわからず、「前に並んでいる人のマネをしよう。」と考えていたら、背中越しによく見えず、お焼香に手間取ってしまった経験があります(>_<)
亡き人を偲(しの)ぶ場で、あたふたと戸惑いたくはないものです。
備えあれば憂いなし!
この記事では、お線香のお供えの仕方&マナーをご紹介します☆
なぜお線香をお供えするのか?
お線香は仏教的に、まわりを浄化するものと考えられています。
また、お釈迦(しゃか)さまや阿弥陀如来(あみだにょらい)さまは、お線香の香りを頂くとも⁉︎
そのため、先祖、故人の家ともいえるお墓や、仏さまの家ともいえる仏壇にお供えするのですね。
その他、瞑想など集中したいときにもお線香が使われます。
仏さまにお線香やお花をお供えすることは、功徳(くどく)を積むことにもなります。
お線香をお供えすることは、仏さまや故人に思いをはせる神聖な儀式といえそうですね☆
お線香の歴史
お線香は、室町時代にはすでに日本に伝わっていたと考えられています。
当初は公家など上流階級の贈答品でしたが、江戸時代には一般に広まり、時計の代わりとしても使用されていました!
禅寺では、座禅を行う時間をお線香1本が燃え尽きる時間(約40分)とし、遊郭では、お客さんが遊ぶ1回の時間をお線香で計っていました。
舞妓さん・芸子さんの「お花代」も、以前はお線香で遊ぶ時間を計っていたことから「線香代」と呼ばれていました!なんだかムーディーですね☆
お線香を時計の代わりにするなんて、今では考えられないですね~(^^)
時間を区切ってリラックスしたいときなど、お線香やお香で試してみるのも面白そうですね♫
お供えの仕方
お線香をお供えするときの流れを、簡単4ステップでご紹介します☆
1.ご仏前で一礼します。
2.ロウソクからお線香に火をつけます。
<ポイント>この時、ライターなどから直接お線香に火をつけないようにしましょう!
3.手であおいで、お線香の火を消します。
<ポイント>口は悪行が多いとされるため、口で息を吹きかけて火を消さないように注意です!
4.お線香を香炉灰に置きます。
お線香のお供えの仕方は、難しいルールが多いイメージでしたが意外とシンプルですね。これなら私にもできそうです(^^)
ポイントを押さえて、スマートにお線香をお供えしましょう!
宗派による違い
お通夜などで訪ねたお宅の宗派が自身の宗派と違うと、戸惑いますよね⁉︎(>_<)
宗派による違いを簡単にご紹介します☆
宗派により異なるのは、
・お供えするお線香の本数
・お供えの方法(香炉灰への置き方)
の2点です。コレだけなら覚えられそうですねッ!
宗派 | お線香の本数 | お供え方法 |
真言宗 | 3本 | 立てる |
天台宗 | 3本 | 立てる |
曹洞宗 | 1本(or2本) | 立てる |
日蓮宗 | 1本(or2本) | 立てる |
臨済宗 | 1本(or2本) | 立てる |
浄土宗 | 1本 | 折ってから立てる |
浄土真宗 | -*1 | 横に寝かせる*2 |
*1 浄土真宗では、お供えするお線香の本数に特に決まりはありません。
*2 浄土真宗では、ご仏前にお供えするお線香は寝かしますが、お墓にお供えする場合はその限りではありません。
お線香3本を立てる真言宗・天台宗
お線香1本(or2本)を立てる曹洞宗・日蓮宗・臨済宗
お線香1本を折ってから立てる浄土宗
お線香の本数に決まりはなく、横に寝かせて置く浄土真宗
主にこの4つのパターンがあります!
お通夜などの場合、故人やそのご家族の宗派の方法でお供えしたいですね。
もし相手の宗派がわからない場合は、ご自身の宗派の方法でお供えしましょう。
もう迷わない⁉︎お線香マナー
いざという時にもう戸惑わない、お線香のお供え方についてご紹介しました。
ぜひ、ご参考にして頂けると嬉しいです^^
しかし、お線香のお供えには作法や宗派によるルールありますが、やっぱり1番大切なのは、故人・先祖を偲ぶ心、仏さまに向き合う感謝の心だと私は思います☆