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博物館の縁の下の力持ち!学芸員の年収と仕事内容を調べてみた!!

博物館の縁の下の力持ちである「学芸員」の仕事内容と収入に注目してみました。

学芸員資格をもつ、筆者としてはあこがれる職業です。

学芸員の仕事は多種多様であり別名「なんでも屋」と呼ばれています。

どんな縁の下の力持ちか覗いてみましょう!!

学芸員の仕事内容

学芸員

学芸員は、博物館資料の収集、保管、展示及び調査研究その他これと関連する事業を行う「博物館法」に定められた、博物館におかれる専門的職員です。

文部科学省:学芸員

資料の収集

博物館のテーマと一致する資料を収集します。

個人所蔵や他の博物館にある展示資料などは、借り入れる交渉を行います。また、輸送の管理も担当します。資料を集める方法は「購入」「受け入れ・寄贈」「交換」などがあります。

資料の整理・保存

収集してきた資料の図録や目録、解説を作ったり、ラベルを貼ったりデジタルによるアーカイブ化を行って整理します。また、標本や複製を作ったり、傷んでいる資料の修復もします。

状況によって修復や定期的な手入れを専門家に依頼します。

収蔵庫内部は、資料に適した温度・湿度、明るさなどに厳しく管理し、紫外線が入らないように工夫されています。災害にも備えて頑丈なシステムになっています。

ちなみに学芸員資格取得の博物館実習で収蔵庫を見学しました。

大きな金庫って感じに頑丈にカギが設置されています。

盗難対策もしっかりされているんだなと学生時代に思いました。

展示の準備

資料を利用者にわかりやすいように展示します。解説パネルや写真を作ったり、どういった収集物を展示するか、どんなコンセプトの展示にするかなどの企画を行います。

特別展、企画展では、普段見ることができなくて、期間やテーマを特別に設けた展示を行います。

取り上げるテーマは、話題性や大きな発見に関すること、博物館で行われている研究などを考慮します。

計画が決定すると、実地での設営や展示物の搬入、デザインや観客のことを考えた会場作りを行います。

またこういった展示を行うという広報資料の作成をし、世間に広めていきます。

最近ですと、「刀剣乱舞」の人気にあやかって、刀剣に関する展示をする博物館が多いです。

それで女性の来館者数を増やしている博物館は多いです。恐ろしい刀剣女子ブームです。

資料の公開・展示

展示されている資料に、お客様をへの案内や理解を深めてもらえるように解説を加えます。時には展示のやり方を変えたり、資料を入れ替えたりします。

外部からの要望があれば、展示に関する説明や学習会、講演などを行います。

展示物に直接手でふれることができるハンズオン展示、体験型展示、映像で展示物の動きなどを見ることができるミュージアムシアターなどより効果的な展示になるよう予算内で工夫します。

展示期間中も展示物の状態に注意を払って保全し、滞りなく展示を楽しんでもらいつつ、文化・学術的な啓発の役割を果たせるように補助していきます。

歴史系博物館ですと…刀剣に関する講演や体験型展示が多いように思います。

後処理

展示が終了すると再び展示物を点検し、何かの問題や修理するような状況が起きていないか確認します。再び適切な形で梱包・保存し、外部から借入れていた場合は相手先まで配送に同行するときもあります。

専門分野の研究・分析

研究・分析を行う研究者としての一面もあります。

学芸員になる資格の取得条件として深い専門性が要求されます。

各自の専門知識に基づいて技官や作業の補助員、事務職員などとも協力しながら研究や分析を進めます。

博物館や担当分野によっては現場に長期間出向いて分析を行わねばなりません。

研究・分析の成果は学術論文や書籍にまとめます。解説書や目録にして学術分野に貢献し、博物館の質の向上にもつとめます。

新たに発見された物だけでなく、既に収集されている分に関しても研究・分析を深めます。

ひとつの博物館での研究量は限られているため、他の博物館や大学などの研究機関とも協力します。

研究では、公立博物館の場合、大学よりも地元に密着したテーマが多いです。開かれた研究体制がとられることがあり、地域と一体になった研究活動がしやすい利点もあります。

筆者の地元の博物館では、1年に1回 学芸員の方が研究発表を行います。

何度か研究発表にいったことがあります。展示など業務の多忙の中でもしっかりと研究されている学芸員さんに尊敬の念を感じました。

教育・普及活動

博物館は、活動を通じて一般人の教養を深め、文化振興に携わっていく役割も担っています。学芸員は講師になったり、博物館主催の文化講座で講演をしたり、レクリエーションを行ったりすることもあります。

また、大学・カルチャーセンターに招かれたり、小中学生などの学校見学で説明会を開いたりもします。考古学など新発見があれば現地でファン向けのイベントも開催します。

後世育成にもかかわります。学芸員志望者の講義や実習を担当します。

このように、さまざまな形で教育活動に関わっていきます。

教育・普及では、博物館の価値がとても問われるところだと思います。

学芸員の年収

ガーン

給料は低め

学芸員の仕事は専門性が求められますが、給与はあまり良くないのが現状です。

一般的には月給15万〜20万、年収250万〜400万円くらいが平均と言われています。

公立の博物館に所属するとなると公務員としての扱いであり、各自治体の給与体系に従って給与が支給されるので、年収もそこそこです。

博物館の職員にも臨時職員、嘱託職員、アルバイトなどの人材を活用し、人件費の削減を図ろうとする流れも大きいです。そうした雇用形態では、正社員以上に給与は期待できません。

一般企業の初任給程度で長期間の更新制という契約もあります。

給料削減の流れ

国立博物館の館長クラスでは年収一千万円を超える人もいるようですが、公務員の人件費削減の傾向が大きく、今後の待遇は悪化していくことが予想されます。

公共施設の運営を外部に委託する「指定管理者制度」も設定され、経費削減が進んでいます。

指定管理者制度の中で働いた場合はほとんど任期が設定されており、正規雇用より給料が半分以下になるときもあるそうです。

給料だけではない

 

奈良国立博物館

日本の学芸員は、とても厳しい環境の中で働いています。しかし、多くの人たちは、給料ではなくやりがいを持って仕事をされています。

自分の仕事にプライドや使命感をもっています。

あなたにも博物館の魅力に気付いて、裏方で頑張っている学芸員の存在を感じてほしいです。

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