相撲といえば、土俵側のせめぎ合いと激しい技の掛け合いが醍醐味です。
決着ついた後には館内アナウンスで決まり手が必ず読み上げられます。
実際の会場ではその決まり手によって観客が沸いたり、落胆する光景をよく目にします。
今回はこの決まり手とは何なのか、また、決まり手によってなぜ観客の反応が違うのかについて、分かりやすく説明したいと思います。
この記事を読むことによって、決まり手の知識が増え、より深く相撲観戦が楽しめますので、ぜひ、最後までお読みください^^
相撲の決まり手とは??
まず、そもそも相撲の決まり手とは何かについて説明します。
相撲の決まり手とは勝ちが決まった時に、力士が仕掛けた技のことを言います。
どのようにして力士が勝ったのかが決まり手を聞くことで分かるのです。
そして、館内アナウンスでは決まり手の後に勝った力士の名前も呼ばれますので、わかりやすいです。
驚きなのがこの決まり手自体は、な、なんと、82種類もありますッ!
土俵上で選手二人だけしかいない競技にも関わらず、途方もない種類があるのです。
そして決まり手は非常に細かく分類されています。
これだけ種類があると中々決まらない決まり手もあります。
そのような決まり手がアナウンスされると観客が盛り上がるのです。
決まり手の種類
では次に決まり手の種類について説明します。
とは言っても82種類を1つずつ説明はできないので、大きく6種類に分けて説明します。
○基本技
まず1種類目は基本技といわれるもの。
相撲の中でもイメージしやすい、押し出しや寄り切りはこの分類になります。
相撲という競技の原点である押し合いで相手を土俵の外に出す決まり手が多いです。
○投げ手
次に2種類目は投げ手といわれるもの。
投げ手はその名の通り、相手のまわしや腕を掴んで投げる技が主体となります。
有名な技だと上手投げや下手投げ、一本背負いもこの投げ技に分類されます。
相手のまわしをどのように掴むか、また掴んだ後どのように投げるかで技が異なります。
腕力に自慢のある力士が豪快に投げる姿が印象に残る決まり手の種類と言えます。
○掛け手
次に3種類目は掛け手といわれるもの。
掛け手は、基本的には相手の足を自分の手や足でかけて転ばせるような決まり手が多いです。
相手の足を払う強靭な足腰と、難しいタイミングを合わせる上半身が必要となります。
○反り手
次に4種類目は反り手といわれるもの。
反り手は相手を担ぎ上げ、状態を反らして後ろや横に投げるような決まり手になります。
その姿はとてもダイナミックで、中々決まらない大技ばかりです。
100㎏程度ある力士を持ち上げて、豪快に投げ飛ばす反り手は見た目にも派手な決まり手なのです。
○捻り手
次に5種類目は捻り手といわれるもの。
捻り手は相手の回しや体を掴み、相手の力をうまく使っていなす決まり手が多いです。
相手の力をいわば反転させる決まり手なので、体の小さい力士でも土俵外に投げることも出来ます。
体の使い方やタイミングの取り方などのテクニックが求められる決め手と言えます。
○特殊技
最後に6種類目は特殊技といわれるもの。
この特殊技は前に述べた5種類全てに当てはまらない決まり手の総称となります。
中でも有名な技はうっちゃりです。
土俵際で相手を自分の腹に乗せて後ろに投げ飛ばす、大逆転の大技です。
この決まり手はアマチュア、プロ問わずに中々見れないレアな決まり手です。
下記がその動画です。中々お目にかかれない貴重な映像ですよ〜^^
決まり手以外の試合決着方法
ここまで決まり手について説明してきました。
実は相撲には決まり手以外にも試合に勝つ方法があります。
その方法について説明します。
【禁じ手、反則】
まず相手が禁止されている反則を行った場合は勝ちになります。
相撲では拳で殴ることや、目などの相手の急所を突くこと、まげを掴むことなどが禁止されています。
仮に決まり手となる技が相手に決まっていても、相手が土俵に出る前に反則すると負けになるのです。
相撲はとてもルールが厳しいので、反則はかなり厳密にチェックされます。
一度、勝ちを行司が判断しても、反則の有無で物言いという抗議があり、勝敗が覆る場合もあります。
【非技(勝負結果)】
次は技をかける前に自滅してしまう場合は決まり手はなく、非技という判定で勝ちになります。
この非技については相手が技をかける前に土俵から出る、土俵に手がつく、転んでしまうなど、かなり情けないものが多いです。
特に有名な非技は勇み足です。
相手を土俵際まで追い詰めながら、勝ち急ぎ、先に足を土俵際に出てしまうものです。
このような非技が読み上げられると観客が落胆する場合が多いです。
相撲の決まり手を知って、より相撲を楽しもう!!
ここまで相撲の決まり手とそれ以外の試合の決着方法について説明しました。
決まり手はとても種類が多く、中々全て覚えるのが大変です。
まずは有名な決まり手から覚えていくほうが簡単で始めやすいです。
また決まり手を力士ごとに着目すると、力士が得意な決まり手が見えてきます。
いわばその得意技で好きな力士を探してみるのも面白いです。
こうして決まり手に注目していれば、いつかレアな決まり手を観戦できるでしょう。